研究課題
大型高精度宇宙スマート構造システム設計のための計算検証と実験検証の融合に向けた最終年度として,「A. 計算機検証」および「B. 実験検証」に関する追加課題と,融合としての「C3. 試験検証:大型モデルの部分評価による検証」に向けて取り組んだ.本研究でターゲットにしている高精度宇宙構造の形態は2種類あり,一つは伸展マスト,もう一つはパラボラリフレクタである.伸展マストは望遠鏡の光軸方向に伸びる細長い構造であり,その方向に高い指向精度が要求される.パラボラリフレクタは焦点へと集光させるための表面形状精度が求められる.本年度は,それらの構造に対する部分モデルによる実験検証を行い,計算機による検証結果との妥当性評価を行った.計算機検証においては,主鏡の取り付け誤差を考慮したアクチュエータ最適配置問題,CFRP製リフレクターに対する配向角誤差が熱変形におよぼす影響解析,部材長さの不確定性が指向精度におよぼす影響など不確定性を考慮した解析・設計法に関する研究,ヒステリシスを考慮した摩擦モデルの提案,アンサンブルカルマンフィルターを用いたデータ同化法の応用など,高精度化に向けた研究を行うことができた.実験検証においては,高精度形状計測法を大型構造でも利用できる手法を提案していたが,計測精度のさらなる向上を達成することができた.なお,実験検証において,大型モデルの部分評価のためのモデルの一部は,試験モデルの製作にとどまってしまったものがある.これについては,研究期間終了後に試験を行い,計算機結果との検証を行う予定である.今後は,大型高精度宇宙スマート構造システムのさらなる発展にむけて,計算検証と実験検証の融合の新たな段階へと進めていく予定である.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (26件) (うち国際学会 9件)
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