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2017 年度 実績報告書

南アフリカ大深度鉱山でのAE計測による岩盤破壊規模と時期の予測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26249137
研究機関東北大学

研究代表者

森谷 祐一  東北大学, 工学研究科, 教授 (60261591)

研究分担者 中谷 正生  東京大学, 地震研究所, 准教授 (90345174)
川方 裕則  立命館大学, 理工学部, 教授 (80346056)
直井 誠  京都大学, 工学研究科, 助教 (10734618)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード地殻工学 / 地震 / 資源 / AE
研究実績の概要

本研究の目的は,前駆現象から大規模破壊に至るまで様々なスケール(数cm ~100m)の岩盤破壊を, AE観測網により至近距離で計測し,観測される膨大な数のAEに着目して,大規模破壊に至るプロセスを明らかにすることにある.本年度は,これまでの解析結果を精査し,現象の理解を進めた.発生したAEに対して,Double-Differential法やCollapsing法で震源位置標定を行い,特定の箇所についての観察や解析をこれまで行ってきたが,最終年度はより広範囲の領域について観察を行った.掘削前面でのAE震源分布は板状に分布し,掘削が進行するにしたがって新しい板状構造が形成され,板状構造間にはAEが発生しない空白域がみられていたが,他の箇所についても同様の空白域がみられることが分かった.当初想定していた領域で想定の大規模破壊は発生しなかったため最終的な結論を下すことはできないが,岩盤内ダメージゾーンの形成が大規模破壊に至る重要な過程であると考えられるとの知見が得られた.すなわち, 初期破壊から最終的な大規模破壊に至るまでの時間スケールは様々であり,短時間の場合には明確に確認できない場合もあると思われるが,本フィールドでのAEの発生状況から考えると,岩盤内のダメージゾーンは,岩盤内で一様に成長していくのではなく,構造的に応力が集中する領域や強度が相対的に弱いと思われる領域で微小破壊が多数発生することでダメージゾーンが形成され,最終的に大規模破壊に至ると推定される.また,研究計画にも記したように,鉱山以外のフィールについても検討を行ったところ,注水により人工貯留層造成を伴う地熱フィールドにおいては,注水によりき裂群がせん断滑りの臨界状態となる不安定な領域が拡大することが,大マグニチュードイベント発生に重要な役割を果たしているのではないかとの知見が得られた.

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Identification of similar seismic events using a phase-only correlation technique2018

    • 著者名/発表者名
      Hirokazu Moriya
    • 雑誌名

      Construction and Building Materials

      巻: 168 ページ: 984-987

    • DOI

      10.1016/j.conbuildmat.2018.03.053

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 南アフリカ大深度金鉱山での微小破壊観測による震源の物理の研究2018

    • 著者名/発表者名
      直井誠
    • 雑誌名

      地震第2輯

      巻: 71 ページ: 受理

  • [雑誌論文] Observational Studies in South African Mines to Mitigate Seismic Risks2017

    • 著者名/発表者名
      R. J. Durrheim, H. Ogasawara, M. Nakatani, Y. Yabe, M. Naoi, H.Moriya, A. Cichowicz, T. Satoh, H. Kawakata, A.Milev, T. Kgarume, V.Z. Brink, T. Ward, L. Ribeiro, M. Manzi, S. Mngadi, and the SATREPS Team
    • 雑誌名

      MineSafe2017

      巻: 1 ページ: 30-31

    • 査読あり
  • [学会発表] Very small repeating earthquakes on a geological fault at 1-km depth in a gold mine in South Africa2017

    • 著者名/発表者名
      M. Naoi, J. Yamaguchi, M. Nakatani, H. Moriya, T. Igarashi, T.
    • 学会等名
      IAG-IASPEI 2017
  • [学会発表] 南アフリカ大深度金鉱山における震源の物理の観測研究2017

    • 著者名/発表者名
      直井 誠
    • 学会等名
      日本地震学会秋季大会
    • 招待講演
  • [学会発表] ICDP Drilling project to probe seismogenic zones of M2.0-5.5 earthquake in deep South African gold mines - Commencement of drilling2017

    • 著者名/発表者名
      H. Ogasawara, Y. Yabe, T. Ito, G. van Aswegen, M. Grobbelaar , R.Durrheim, M. Ziegler, M. Boettcher, et al.,
    • 学会等名
      JpGU-AGU Joint Meeting 2017

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公開日: 2018-12-17  

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