研究課題
プラズマの閉じ込めを劣化させ、ダイバータ板などの損傷を招く周辺部局在化モードの外部摂動磁場による制御は広く行われている。実験結果として制御されていることは明らかだが、どのようなメカニズムで制御されているかは現在でも明らかになっていない。摂動磁場とプラズマの相互作用が複雑であるため有効なモデルを選ぶことも難しい状況にある。摂動磁場が浸透するとプラズマ中の有理面と呼ばれる場所に電流が流れる。この電流によるプラズマの変形が最も計測にかかりやすいと考える。プラズマを対称な位置から観測することにより、対称性を破る微小変形を計測する計画である。実験は米国のDIII-Dトカマク装置(トロイダルモード数n=2, 3 のRMP磁場)と韓国のKSTARトカマク装置(トロイダルモード数n=1)で行う。DIII-Dトカマクで、本アイデアに基づく実験提案を行い軟X線画像計測器の取り付けが認められた。KSTAR装置においても、VUV光をつかったカメラシステムの設置位置を確定し計測機器設置の準備に入った。大型ヘリカル装置においては外部摂動磁場とMHD揺動との関連について研究を行い、LHDの周辺部に観測される圧力駆動型のMHD揺動に対して、共鳴するRMP磁場を印加することで、磁場揺動がより間欠的になり平均的な強度が弱くなることを見出し、大型ヘリカル装置の閉じ込め特性を劣化させる周辺MHD揺動を制御するための手段として使えることを明らかにした。
3: やや遅れている
米国と韓国の装置に計測機器を取り付ける計画のため、先方の許可を得て、実際の設置位置を確保するのに予想より時間がかかってしまった。
研究の遂行が遅れているが、当初の目標の計測機器の設置は達成できそうであり、早い時期での実験遂行を行う。
すべて 2015 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
Nulcear Fusion
巻: 55 ページ: 093006
https://doi.org/10.1088/0029-5515/55/9/093006
Nuclear Fusion
巻: 55 ページ: 083020
https://doi.org/10.1088/0029-5515/55/8/083020
Nulear Fusion
巻: 55 ページ: 073004
https://doi.org/10.1088/0029-5515/55/7/073004