研究課題/領域番号 |
26250009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
南部 篤 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 教授 (80180553)
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研究協力者 |
木村 實
川口 泰雄
畑中 伸彦
知見 聡美
小林 憲太
長谷川 拓
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 大脳基底核 / 視床 / 大脳皮質 / 淡蒼球 / 大脳基底核疾患 |
研究成果の概要 |
大脳基底核から視床―大脳皮質への情報伝達様式を調べた。まず、黄色光によって神経活動を抑制する光感受性物質であるハロロドプシンを搭載したウイルスベクターを、ニホンザルの淡蒼球内節に注入しておき、その後、記録電極に光ファイバーを貼り付けたオプトロードを視床内に刺入し、神経活動を記録した。サルに運動課題を遂行させ、黄色レーザー光を照射したところ、運動に伴う視床の興奮性活動が減弱することがわかった。本結果は、抑制後のリバウンド興奮によって、大脳基底核から視床に信号が伝達されていることを強く示唆するものである。
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自由記述の分野 |
神経科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大脳基底核から視床―大脳皮質への情報伝達様式については、これまで大脳基底核からの抑制性入力によって視床が常に抑制されており、この抑制が一時的に解除され、視床が抑制から脱することにより活動すると考えられてきた(脱抑制説)。しかし、本結果は、大脳基底核からの抑制後のリバウンド興奮によって、視床に信号が伝達されていることを強く示唆するものであり、大脳基底核から視床―大脳皮質への情報伝達様式の考え方に大きな変革を迫るものである。
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