研究課題/領域番号 |
26252031
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研究機関 | 国立研究開発法人水産総合研究センター |
研究代表者 |
高須賀 明典 国立研究開発法人水産総合研究センター, 中央水産研究所, グループ長 (00392902)
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研究分担者 |
大関 芳沖 国立研究開発法人水産総合研究センター, 本部, 研究主幹 (40371819)
黒田 寛 国立研究開発法人水産総合研究センター, 北海道区水産研究所, 主任研究員 (30531107)
奥西 武 国立研究開発法人水産総合研究センター, 東北区水産研究所, グループ長 (60374576)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 海洋生態 / 水産資源 / 魚種交替 / 黒潮海流域 / フンボルト海流域 |
研究実績の概要 |
本研究では、ペルー海洋研究所と所属機関が取り交わした共同研究覚書による強固な共同研究体制の下、それぞれの研究機関で長期に渡って実施されてきた産卵調査や資源評価のデータを完全に統一した手法で解析することで、黒潮海流域とフンボルト海流域におけるカタクチイワシとマイワシの生物特性を明らかにし、魚種間・海流域間の比較・統合を行う。これには、(I) 産卵生態 (産卵場特性・繁殖戦略・密度依存)、(II) 初期生態 (初期生活史における成長・摂餌)、(III) 資源生態 (漁業特性・資源生物特性) を総合的に加味する。また、(IV) 生物特性に対する海洋環境 (物理要因・生物要因) の変動を調べて仮説検証を行う。さらに、将来的に魚種交替予測モデルへ展開することを念頭に、(V) 数理モデル (輸送・回遊モデル) を構築して仮説検証に利用する。平成27年度は、以下の進捗を得た。 (I) 産卵生態 一般化加法モデルによって物理要因 (水温・塩分) 及び生物要因 (動物プランクトン・クロロフィル) に対する産卵応答特性の解析結果を得た。(II) 初期生態 ペルー海洋研究所に耳石解析システムを設置し、耳石解析に着手した。国際シンポジウム・ワークショップ「魚類の初期生活史における成長-生残パラダイム: 論争・統合・複数分野を跨るアプローチ」を開催した。同シンポジウム・ワークショップを介してペルー海洋研究所での初期生態学立ち上げを支援した。(III) 資源生態 漁業情報、資源情報等を整備し、魚種間・海流域間で資源特性を比較する統合表を作成した。(IV) 海洋環境 海洋環境及び動物プランクトンデータを整備した。海流域間で海洋環境特性を比較する統合表を作成した。(V) 数理モデル 黒潮海流域の卵・仔魚輸送モデルをフンボルト海流域に移植する準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
産卵生態、初期生態、資源生態、海洋環境、数理モデルの各トピックについて、日本側の代表者・分担者とペルー側の研究協力者が連携し、主にワークショップを介してデータ整備・解析を進めた。産卵生態、資源生態については、解析結果も得た。平成27年11月に横浜で開催した国際シンポジウム・ワークショップは、国内外から20名以上の研究者を招聘して、大成功であった。本シンポジウム・ワークショップは、ペルー海洋研究所における初期生態学の立ち上げ支援になると同時に、新たな国際共同研究ネットワークにつながった。 過去研究成果と現在の研究活動は下記を受賞した。 平成27年度 (第11回) 若手農林水産研究者表彰 業績名「気候変動と魚種交替をつなぐ生物学的メカニズムに関する研究」 農林水産省農林水産技術会議 (2015年11月18日, 東京ビッグサイト)
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、ペルー海洋研究所との連携、異なる専門分野間 (トピック間) での連携が、研究進捗を大きく左右する鍵となる。進捗状況により適切なタイミングで、担当者・協力者が一堂に会して作業を行なう実践的なワークショップを行なうことが重要である。このため、可能な限り、国内分担者とは打合せの場、ペルー海洋研究所の研究協力者とは招聘あるいは訪問によるワークショップの場を設けるようにスケジュール管理を行なう。 平成27年度中の進捗状況と調整によって、平成28年6月にペルー海洋研究所の研究協力者3名を横浜に招聘して共同研究者全員参加のワークショップを企画している。
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備考 |
Research introduction website: 研究紹介 (Akinori Takasuka / 高須賀明典) GSP symposium 2015: 2015年11月に横浜で開催した国際シンポジウム・ワークショップ公式ページ
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