脂肪交雑度が高い牛肉を生産するためには,ビタミンA濃度(VA)の制御が重要である。本研究では瞳孔画像からVAを推定するための瞳孔撮影装置を試作し,牛房の飲水場で飲水中の牛の瞳孔画像を収集した。牛の個別識別は,首輪に刺繍した模様をカメラで撮影して行った。得られた瞳孔画像を処理して血液検査で求めたVAと比較した結果,瞳孔色,瞳孔表面での光反射,LED点灯時の瞳孔収縮状態とビタミンA濃度との相関が見られた。5頭の種雄牛から生産された40頭について,収量,品質データを調べた。同じ種雄牛では,VAコントロール時期にVAが低かった牛は脂肪交雑度が高い傾向が認められた。
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