研究課題/領域番号 |
26253009
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天然資源系薬学
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
供田 洋 北里大学, 薬学部, 教授 (70164043)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 脂質代謝 / 動脈硬化 / 脂肪肝 / 微生物資源 / 天然物化学 / 生化学 / 創薬 / ケミカルバイオロジー |
研究成果の概要 |
本研究5年間で、微生物資源から11種19成分の新規の脂質代謝を制御する機能分子を発見し、基盤研究を展開している。さらに、依然として唯一のSOAT2高選択的阻害剤であるピリピロペンA(PPPA)をリードとした200種のPPPA誘導体の中から、より強力で高選択的な誘導体(PRD125など)を選別し、マウスに低用量で血清脂質低下作用と抗動脈硬化作用を確認した。またPRD125は脂肪性肝疾患ウォルマン病のモデルマウスでも脂肪肝抑制効果を示した。以上の研究成果より、PPPA誘導体はSOAT2選択的阻害作用による動脈硬化予防治療あるいは脂肪肝抑制できるファーストインクラスの医薬品としての発展が期待される。
|
自由記述の分野 |
化学系薬学、天然資源薬学、脂質生化学、創薬
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PPPA誘導体PRD125が、マウスモデルにおいてより低用量で抗動脈硬化作用と血清脂質低下作用、そして脂肪肝抑制作用を証明できたことから、学術的意義として、SOAT1に影響を与えずSOAT2のみを選択的に阻害することが創薬の重要なポイントであることを意味している。スタチンが効かない患者または非アルコール性脂肪肝炎の患者への薬を目指しさらに研究を進め、アカデミア発の創薬として社会に貢献したい。また、真菌由来のダイナピノンA(DPA)はオートファジーをともない脂肪滴の分解を促進させることを証明し、両者の現象を繋げる新たなプローブとして学術的に有用である。予防薬ではなく治療薬として発展が期待できる。
|