研究課題
我々は、Xyl-GlcAリピートが効率的に修飾される組み換えDGの発現・調製方法を世界で初めて開発し、糖たんぱく質質量分析法、精密 質量分析法、ガスクロマトグラフィー、二次元NMRなどの糖質化学的な手法を駆使し、糖鎖の中に、リビトールリン酸という物質が2つ連なった形で存在することを見出した。我々は実際にISPDがCDP-リビトールを合成するヒト酵素であることを証明した。更に、フクチン、そして、肢帯型筋ジストロフィー2I /先天型筋ジストロフィー1Cの原因遺伝子FKRPが、CDP-リビトールを供与体基質として、リビトールリン酸を糖鎖に順に組み込むリビトールリン酸転移酵素であることを発見した。さらに胎生期のモデルマウスの解析で、脳形成過程で放射状グリアに発現しているジストログリカン糖鎖の有無が、その後の脳病変の重篤度に寄与する可能性が示唆された。これらの知見はジストログリカン異常症の患者の脳病変に見られる臨床的多様性を考える上で興味深く、胎児期のDG糖鎖修飾の制御がジストログリカン異常症の脳病変に対する新たな治療戦略になりうる可能性を示唆していた。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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