研究課題/領域番号 |
26253066
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
吉川 武男 国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, チームリーダー (30249958)
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研究分担者 |
豊田 倫子 国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 客員研究員 (20392045)
前川 素子 国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (50435731)
大西 哲生 国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 副チームリーダー (80373281)
豊島 学 国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (90582750)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 統合失調症 / 硫化水素 / マウス近交系 / プレパルス抑制 / Mpst / ゲノム編集 / ノックアウト / トランスジェニック |
研究実績の概要 |
C57BL/6N (B6)と比べてプレパルス抑制(PPI)が不良(PPIの不良は統合失調症を代表とする精神疾患のエンドフェノタイプの一つと見なされている)、かつMpstの発現量が増加しているC3H/HeN (C3)の遺伝的背景において、CRISPR/Cas9n系(ダブルニッキング法)によりMpstを破壊したマウスを計画通り作成した。最初のコーディングエクソンに4 bpの欠失があり、western解析でタンパクの発現はみられなかったので、KOマウスとして扱える。行動試験では、各プレパルスレベルでPPIの改善傾向がみられ、78 dBで有意な改善が認められた。硫化水素の生化学的解析では、acid-labile sulfurはB6 <(trend) C3であったものが、C3 WT > C3 KO、bound sulfane sulfurはB6 < C3であったものが、C3 WT > C3 KOとなり、Mpstの発現量は硫化水素の生化学的基盤に反映されていることが確かめられた。 遺伝学的過硫化ストレス亢進モデルとして、B6マウスの遺伝的背景において、Mpst Tgマウスの作成を試みた。遺伝子発現にはCAGプロモーターを採用した。平成28年度中にコンストラクトの完成、受精卵へのインジェクション、founder lineを獲得した。しかし、子の世代のオスにはトランスジーンを十分量発現する個体がいなかった。子の世代のメスに、トランスジーンを最も高発現する個体を見出した(#737)。そこでこのメスからもう一世代作成したところ、トランスジーンプロダクトを大脳皮質で内在性タンパクに比較し約30%発現するオスの個体を得た(タンパク発現量1.3倍)。今後の研究成果をより確かにするために、#737由来ヘテロ個体をそのまま解析するのは見合わせ、トランスジーンをホモにした個体を準備する作業に着手した。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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