研究課題
本研究は、完全埋込式完全人工心臓の実用化に向けて、螺旋流完全人工心臓を開発し、これに生理的血流量制御を適用して循環生理、病態生理、自律神経機能や運動負荷時の血行動態などを解析するとともに、体内埋込血圧センサーによる体内埋込制御システムやテーブル式圧流量推定方法などの計測制御系、フレキシブルコイルを用いた経皮的ワイヤレスエネルギー伝送システム、新しいカニューレやカフの開発など、総合的な研究と開発を行うことを目的とする。一昨年度に完成した螺旋流完全人工心臓一次モデルの問題点としては、サッキングに伴う動圧軸受けと真円軸との接触があり、それによる動圧軸受けの摩耗があったが、昨年度より動圧軸受けをチタン製からセラミック製に変更し改良を加えた結果、動圧軸受けの摩耗は防止でき、二次モデルが完成した。今年度は、さらに、完成した二次モデルの左右の血液ポンプを補助人工心臓として使用できるか検討するために、ヤギを用いて、両心補助人工心臓および右心補助人工心臓の動物実験を行った。両心補助人工心臓は、左心は心尖脱血-上行大動脈送血で、右心は経右心耳右房右室脱血-肺動脈送血で、右心補助人工心臓は両心補助人工心臓の右心のみとした。血液ポンプは、いずれの場合も左胸腔内に設置した。また、新たに開発中のシリコーン樹脂用MPCポリマーの抗血栓性を検討するために、左房脱血-下行大動脈送結で、体外設置型の左心補助人工心臓の実験を行った。いずれの補助人工心臓もうまく作動し、螺旋流完全人工心臓を補助人工心臓としても使用できることが確認できた。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
J Artif Organs
巻: 20 ページ: 200-205
10.1007/s10047-017-0965-6
巻: 20 ページ: 215-220
10.1007/s10047-017-0959-4
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