研究課題/領域番号 |
26257102
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長平 彰夫 東北大学, 工学研究科, 教授 (10323122)
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研究分担者 |
石田 修一 立命館大学, テクノロジー・マネジメント研究科, 教授 (00326539)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 事業継続マネジメント(BCM) / 事業継続計画(BCP) / 外部リスク / サプライチェーンマネジメント / 自動車部品企業 / リスクマネジメント / 構造方程式モデリング / グローバリゼーション |
研究実績の概要 |
平成28年度は、次の分担で、各項目について研究を実施した。(1)先行文献調査・分析(長平、石田、石原、中村、岡部、王、Ruslan、 Montshiwa):BCP及びBCMのみならず自動車産業に関するリスクマネジメント、サプライ・チェーンマネジメントの先行研究についてレビューを行った。平成26年度、平成27年度に実施した先行文献調査では、北米、欧州にとどまらず、台湾、中国、東南アジアにも文献調査対象地域が拡がっていったことから、平成28年度は、こうした地域的な広がりも考慮して、先行文献の分析に基づいて、基礎理論に依拠しながら、リスクマネジメント理論、BCM理論、サプライチェーンマネジメント理論の新たな体系化を試みた。 (2)海外現地事例調査(長平、石田、石原、中村、山崎、清水):平成27年度に引き続き、北米(長平、石田、中村)、欧州(長平、石原、山崎、清水)、中国(長平、She)での現地事例調査を実施した。具体的には、自動車部品企業が立地している北米、欧州(ドイツ、イタリア、スペイン)、中国上海・武漢の大学研究者や現地企業を訪問するなどして文献等の収集と事例調査を行った。また、ドイツでは、共同研究先であるハンブルク工科大学の協力を得て同大学にて国際研究集会を開催した。(3)アンケート調査の実施及びデータ解析(長平、石田、石原、中村、Montshiwa):平成27年度に確定した分析のフレームワーク及び分析方法を使用して、欧米亜を対象としたアンケート調査を実施した。収集したアンケート調査データは、直接的効果のみならず間接的な関係を測定するため構造方程式モデリング(SEM)ソフトウェアであるSmartPLS2.0を使用して解析を行った。(4)研究成果:国際学術論文2件の投稿(査読)を行い掲載された。また、台湾での国際学会で学会発表1件を行い、さらにドイツでの国際研究集会で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)先行文献調査・分析(当初計画比進捗率100%):BCP及びBCMに関する先行研究について平成28年度は、地域的な広がりも考慮して、文献を収集するとともに、分析を行い、基礎理論に依拠しながらも新たに、リスクマネジメント理論、BCM理論、サプライチェーンマネジメント理論の新たな体系化を試みた。これらの新しい試みのため、当初計画状況より文献量が著しく増加したが、研究協力者たちの尽力で計画通りの進捗率を達成した。(2)リスクマネジメントの向上と生産コスト低減の最適化(当初計画比進捗率100%):リスクマネジメント評価は、組織又は/及び会社の自助努力に基づくリスクマネジメント能力(耐震補強等)と生産設備が立地する場所などの自然リスク(地震、火山、洪水、台風等)の両方に基づいて算出した。次に、目標生産時間と実際の生産の時間との比率を計算することによりコストを算出した。これにより、「リスクマネジメントスコア」及び「生産コスト低減スコア」の均衡点を明らかにすることができた。(3)海外現地文献調査・事例調査(当初計画比進捗率90%)平成26年度、平成27年度、平成28年度に北米、欧州、台湾、中国での現地文献調査及び事例調査を実施した。具体的には、自動車部品企業が立地している、北米、欧州、中国、台湾の現地企業や大学研究者を訪問するなどして、文献等の収集とアンケート調査項目の改善を行った。平成28年度は、欧州の調査時期にテロ等の事件と重なり、計画をやや下回った。(4)大規模アンケート調査の実施及びデータ解析(当初計画比進捗率100%)平成27年度に使用した分析のフレームワーク及び分析方法(SmartPLS2.0)をそのまま採用して、欧州、東南アジア、中国を対象とした大規模アンケート調査を実施した。259社から回答があり、データの解析を行って、その結果を論文に投稿するとともに学会で発表した。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度以降は、次のように研究を推進していく予定である。 (1)先行文献調査・分析(長平、石田、石原、中村、王、河合、小林、ユン):平成26年度~28年度に引き続き、BCP及びBCMに関する先行研究についてレビューを行う。また、自動車産業に関するリスクマネジメント、サプライチェーン・マネジメントの関係文献の調査・分析も行う。平成27年度、平成28年度に実施した先行文献調査及び分析では、北米、欧州にとどまらず、中国、台湾、韓国、東南アジアにも文献調査対象地域を拡げている。平成29年度は、こうした地域的な拡がりも考慮して、基礎理論に依拠しながら、先行文献の調査・分析を行い、平成28年度に引き続きリスクマネジメント理論、BCM理論、サプライチェーンマネジメント理論の新たな体系化を試みる。 (2)海外現地調査(長平、石田、石原、中村、王、河合、小林、ユン、She):平成28年度に引き続き、北米(長平、石田、中村、河合、小林)、欧州(長平、石原、石田)、タイ(長平)、中国(長平、She、王)、台湾(長平、石原)、韓国(長平、ユン)での現地調査を実施する。具体的には、自動車部品企業が立地している北米、欧州(ドイツ、イタリア)、タイ、中国上海・武漢・大連、台湾、韓国の大学研究者や現地企業を訪問するなどして先行文献等の収集・分析と現地事例調査を行う。 (3アンケート調査の実施及びデータ解析(長平、石田、石原、中村、王、Montshiwa、ユン):平成27年度に確定した分析のフレームワーク及び分析方法を引き続き使用して、欧米亜を対象としたアンケート調査を実施する。同じフレームワーク及び分析方法を使用するのは、今までの分析結果との比較検討が可能となるからである。収集したアンケート調査データは、構造方程式モデリング(SEM)のソフトウェアであるSmartPLS2.0を使用して解析を行う。
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