研究課題/領域番号 |
26257114
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
関谷 武司 関西学院大学, 国際学部, 教授 (50309621)
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研究分担者 |
牟田 博光 関西学院大学, グローバル人材開発センター, 客員研究員 (70090925)
山田 肖子 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (90377143)
小川 啓一 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (90379496)
北村 友人 東京大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (30362221)
石坂 広樹 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (20537493)
川口 純 筑波大学, 教育研究科, 助教 (90733329)
芦田 明美 神戸大学, 国際協力研究科, 研究員 (30749164)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 修学実態 / 国際協力 / 基礎教育 / 縦断的データ / ネパール / トルコ / ミャンマー / マラウイ |
研究実績の概要 |
申請当初は、27年度の研究対象国としてインドネシア、ネパール、ミャンマー、マラウイを計画していたが、インドネシアに関しては、現地協力者の諸事情やビザ取得条件の厳格化等により、調査実施が困難となった。そこで、ネパール、トルコ、ミャンマー、マラウイにおいて現地調査を実施した。 ネパールでは、計3回(2015年7月20日-8月2日、11月30日-12月10日、1月15日-2月11日)の調査を、バクタプル郡、ダディン郡、シンドゥパルチョーク郡において実施した。バクタプル郡およびダディン郡では、公立学校8校および私立学校3校における学校記録の収集、2015年4月に同国において発生した大地震の被災状況確認調査を行い、1,307人分のデータベースを構築した。また、バクタプル郡では、昨年度収集・分析したデータをもとに家庭訪問を行い、退学者・留年者を取り巻く家庭背景や退学・留年に至る理由について調査を実施した。シンドゥパルチョーク郡では、事前調査として公立学校6校を訪問し、学校記録の有無を確認した。 トルコでは、2015年7月17日-19日において、ネパール大地震後に本研究の対象地域において緊急援助を実施したトルコ災害緊急救助団体であるGEAから現地の被災状況、復旧課題、治安情報等の収集を行った。 ミャンマーでは、2015年8月24日-9月14日に、ヤンゴン管区にある小学校3校、中学校1校、高校3校にて計約6万人分の子どもたちの学校記録を収集した。そして、対象小学校3校に入学した15,493人分のデータベースを構築した。 マラウイでは、2016年1月4日-13日にリロングウェ地区、ゾンバ地区、チラヅル地区の3地区において調査を実施した。2015年度の調査時に構築した修学状況を示すデータを基に、教員や保護者に聞き取り調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
調査対象地域の入替(順序変更・新規追加)はあったものの、各国における現地調査は問題なく遂行され、データ収集およびデータベース構築も完了しつつある。特に、現地調査実施が容易ではないミャンマーにおいて、約6万人分の膨大な量のデータを収集することに成功したことは特筆すべきことである。 また、国際開発学会、日本評価学会、第三世界の教育研究会等の学会において研究成果を発表した。バンクーバーにて開催されたComparative and International Education Society 2016では、グループセッションを設け、これまでの研究成果(ホンジュラス、ボリビア、マラウイ、ネパール、ミャンマー)を発表した。
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今後の研究の推進方策 |
データベース構築の終了した対象国については順次データ分析を実施し、学会発表および論文投稿を行う。次年度は、ネパール、ミャンマー、ラオス、カンボジアのアジア地域4カ国およびウガンダのアフリカ地域1カ国に焦点を当て、追加データの収集、構築したデータベースおよび修学記録をもとにした個別のサンプリング調査を実施する。また、本研究全体のこれまでの研究成果をまとめ、書籍執筆の準備を進めていく計画である。
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