研究課題
当年度には夏季にモンゴル国北部フグスブル西方地域にて、カンブリア系下部について野外地質調査と岩石試料採取を行った。調査には代表者の磯崎および大学院生3名(河野、沢田、飛田)に加えて、同国のU. Bold博士ほか3名の学部学生、米国ハーバード大学のF. Mcdonald教授および2名の大学院生、ケンブリッジ大学の研究員 R. Andersonが参加した。特に下部カンブリア系の連続層について大量の地層/岩石試料を採取した。またそれらの試料を速やかに日本に輸送して、東京大学においてに微化石の抽出と化学組成の分析を行った。また比較研究のため、日本の古生代地層についての短期の野外調査と岩石試料採取を北上山地と舞鶴地域で各々1回ずつ行った。これまでの調査/研究の結果、以下の重要な成果が得らた。1)南中国雲南省で新たにカンブリア系下部の地層からとしては史上最大(約30cm)の軟体部からなる動物化石を多数発見した。従来は同時代層からは1 cm程度のものしか得られていなかった。その成果は中国の共同研究者たちとともに国内外の学会で報告され、最終的には英国のScientific Report誌に論文が掲載された。この内容は論文発表直後の11月上旬に国内で30紙(毎日、産経新聞など)で報道された。2)本計画で新たに得られた成果をもとに、オルドビス紀の動物多様化直後に起きた絶滅事件の特徴をペルム末の絶滅事件(特に第一段階のG-L境界事件)と比較することにより、共通の絶滅要因と過程が明らかになりつつある。これらの成果について、当年度に8編の英文論文を国際学術誌に公表した。また国内の学会で10件、国際会議で9件の学会発表を行った。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 7件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 9件、 招待講演 3件) 図書 (1件)
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