研究課題
平成26年度において、以下の研究成果を得た。1)日本、フィリピン、及びベトナムのピロプラズマ病に関する疫学調査を実施し、疫学調査に必要な遺伝子診断法及び血清診断法の有用性を評価し、また新たな遺伝子多型解析法を確立した。2)スリランカの水牛におけるピロプラズマ(バベシア、タイレリア)の感染状況を調査し、その実態を解明した。3)スリランカを含めた、世界に分布するタイレリア原虫の系統進化の推測と遺伝子多型の事態を取りまとめ、総説論文として学術発信した。4)ピロプラズマ病に対する薬剤探索スクリーニングに有効な新たな培養系を確立し、かつその薬剤候補のいくつかを同定した。5)タイレリア感染に必要な宿主赤血球の感染受容体を同定した。
2: おおむね順調に進展している
スリランカで実装可能な牛ピロプラズマ症に対する遺伝子診断法や血清診断法を確立し、かつそれらの技術を活用して、水牛におけるピロプラズマの感染実態を明らかにできたことから、本研究はおおむね順調に進展していると考える。
平成27年度以降も、確立した遺伝子診断法及び血清診断法を用いてスリランカの牛、水牛、マダニの分子疫学調査を実施するとともに、得られた成果よりスリランカに適した媒介マダニ駆除プログラムの策定を試みる。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 11件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
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