研究課題
タイのマヒドール大学のマラリア部スリビチャ教授及との共同研究で、治療前から治療開始後28日までの、マラリア患者より得た、血漿中のガレクチン9(Gal-9)を経時的に測定し、他の臨床マーカーとの相関を解析した。その結果Gal-9が重症型では非合併症型に比べて有意に高いこと、及びBUN/Cr比高値の重症型の方が低値群よりGal-9値が有意に高いこと、さらに治療効果により迅速に低下することなどを明らかにしました。これらよりマラリアにおいてGal-9は重症度と治療効果を反映する良いマーカーであることを明らかにした。Malar J. 2016 Aug 11;15(1):403。申請者はデング患者血漿のオステオポンチン(OPN)とGal-9が上昇していることを報告している。細胞株(293T及びTHP-1)を用いたデングウイルス感染実験においては、感染によりOPNの産生の誘導を明らかにできた。さらに、既に同定されたOPN産生のinhibitor であるBrefelamide(特願2014-552995)がOPNの産生を抑制し、さらにウイルスの放出抑制作用があることを確認し、この論文報告をした(Front. Microbiol.2017 8:521)。一方デング患者の重症度とよく相関するGal-9はデングウイルス感染細胞において、著明な産生促進はみられなかった。しかし細胞内から細胞外にシフトする傾向がある。(論文作成中)フィリピンのサンラザロ病院との共同研究で、レプトスピローシスの患者由来の尿のProteomics解析で、尿中のdefensin a1(DF-a1)を検出した。DF-a1の存在は血漿Creatininと有意に相関することを確認した。また尿細管の腎障害が存在することを示唆できた。 (Int J Mol Sci. 2016 Sep 27;17(10). pii: E1637)。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
マラリアのGalctin-9については朝日新聞・毎日新聞においてその成果が掲載された。デング感染症におけるオステオポンチンの論文成果について東北大学と吉備国際大学でプレスリリースを行い、それぞれのホームページ,日経に掲載された。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 5件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
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