本研究では,大規模並列計測によって得られる神経スパイク信号列から神経回路を再構成するという問題に取り組んだ.神経信号から結合を推定するという考え方そのものは50年以上前から提唱されていたが,神経活動現象が複雑なため,これまで十分信頼性のある推定は得られていなかった.我々は機械学習で発展した一般化線型モデルを相互相関に適用するアルゴリズムを構築し,大規模ネットワークのシミュレーションを用いて推定精度を検証した.この研究は始めてから完成まで6年の歳月を要したが最終的には2019年にNature Communicationsに出版された.この6年間には他の研究も進展し多くの成果が得られた.
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