研究課題
ビッグデータはエッジと呼ぶべき、インターネットの始端である計測・観測の現場で大量に算出されている。1000倍の速度の無線LANが計画中であるものの、ビッグデータをそのままクラウドへ輸送することは、ブロードバンドの将来的発展を考えても、輸送コストおよび帯域量の観点から、現場での目的に応じたオンライン計算の研究の重要性は増してきている。事実この数年、機械学習分野ではストリーム計算と呼ばれる研究分野が大きな注目を浴びてきた。一方、大規模な次元の観測ベクトルデータの処理に関しては、気象・海況予報分野において、逐次データ同化手法と呼ばれる計算手法の研究がこの20数年間継続的になされてきた。本研究では、この異なる特性をもつフィルタリング機能の両者の優れた点を相互に利用する手法の開発を目指した。最終年度では、二つの研究軸(AメニューとBメニュー)各々でまとめの作業に注力した。Aメニューは、逐次データ同化手法のストリーム計算への適用可能性を探るものであり、逆にBメニューはストリーム計算で利用される最適化技法の逐次データ同化手法への適用を模索するものである。Aメニューでは、入力ベクトルとして時刻t の入力画像データ、観測データを二値(例えば、映像内の不審者の有無)、(潜在変数)状態ベクトルとして判別器に含まれるパラメータとする、時変判別器構築問題に対して、前年度考案したアンサンブルベースの非線形フィルタの適用を試みた。Bメニューでは、比較的低次元の状態空間モデルを用いた双子実験により、ストリーム計算を模倣する非線形予測フィルタのMAP解としての数値的振る舞いを考察した。さらに、これまで開発してきた非線形フィルタのソース等をPythonライブラリとして整理したプラットフォームを構築した。あわせて、論文や国際会議等での発表情報とあわせてホームページで情報を公開した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 2件) 備考 (3件)
PLoS ONE
巻: Vol. 11, No. 7 ページ: e0159917
10.1371/journal.pone.0159917
International Journal of Climatology
巻: Vol. 36 ページ: 3819-3827
10.1002/joc.4595
Proceedings of ACM SIGSPATIAL
巻: - ページ: -
10.1145/2996913.29970000
電子情報通信学会技術研究報告
巻: Vol. 116, No. 121 ページ: 127-131
情報管理
巻: Vol.59, No.9 ページ: 629-635
http://doi.org/10.1241/johokanri.59.629
http://www.ism.ac.jp/index.html
http://www.ism.ac.jp/~higuchi/
http://researchmap.jp/matrix