研究課題
高臨場感動画像通信・放送サービス実現のコアとなる、超高精細(7680×4320画素)動画像向けHEVC (High Efficiency Video Coding) 圧縮システムの低コスト化を可能とする技術を創出する事を目的とし、28年度は、HEVCおよびその拡張仕様であるSHVC (Scalability Extension)、SCC (Screen Content Coding Extension)を対象に、ハードウェア向きアルゴリズムやその低演算量化に取り組んだ。HEVCでは、最も演算量を占めるインター予測を対象に、動きベクトル、量子化強度などの多次元特徴に基づく深さ決定アルゴリズムを提案し、HM (HEVC Test Model) 14.0と比較して33.7%の処理時間削減が可能なことを確認した。また、SHVCでは、インター処理の演算量削減の取り組みとして、予測ユニット(PU)の分割情報を用いることにより、モードと深さ選択をスキップできる手法を提案し、38%の演算量削減が行えることを確認した。さらに、SCCに関する取り組みとしては、インター予測処理を対象に、ブロックレベルでスクリーンコンテンツと自然画コンテンツを分類し参照フレーム処理を削減する手法、さらにブロックを平方と非平方に分けそれをマシンラーニングにより分割処理をスキップする手法を提案し、40%以上の演算量削減が可能なことを確認した。これらの成果に基づき、2件の原著学術論文と、7件の国際会議成果を発信した。また、高精細映像システムをソリューションビジネスに生かす応用面での検討として、スポーツ解析技術、車載機器、プロジェクションマッピング、監視カメラ、HCIなど幅広い応用を想定しながら検討を進め、2件の原著論文を発信するとともに、今後の産業化に向けた多くの知見を得た。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 7件)
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