研究課題
提案しているL-closure等の計算状態操作機構について、以下の研究を実施した。1.新しい処理系や言語仕様の調査・比較やベースとしての活用:Java 11などの動向調査を進めた。2.言語仕様や実装・性能モデルの改良:「計算状態操作機構L-closureを持つ拡張Java言語」からJava言語(例外処理可能)への変換を実現するための型情報追加変換に関して、S式ベース言語処理系を用いた変換ベース実装を進めた。これとは別に「計算状態操作機構closureを持つ拡張SC言語」から標準C言語への変換ベース実装を開発した。3.並列システムにおける資源を有効活用する手法の開発:基礎的研究としては、グラフ並列計算向け高水準言語、仮想環境における性能確保方式の研究を行った。バックトラックに基づく負荷分散に関しては、実環境向け高速化手法であるビジーループを実環境ならびに仮想環境において評価し、仮想環境における性能低下を確認した。また、多数のコアを持つプロセッサや分散環境を有効活用するためのヒントとなる設定値の有効性評価のために比較的大きな作業空間を要するアプリケーションを開発したほか、設定値の通信方式についての研究を行った。加えて、階層行列構築アプリケーションも開発した。また、階層的計算省略に基づく並列実行モデルについては、高水準言語の設計と処理系実装を行い、耐障害性を評価するとともに、このモデルを支えるスケーラブルなメッセージ媒介システムをさらに改良した。4.ごみ集めや一級継続がサポートされた高水準言語の実装:計算状態操作機構の変換ベースの実装を利用可能なLispインタープリタにより、項目2.で追加した変換ベースのclosureの評価を行い、高い性能を確認した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
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http://super.para.media.kyoto-u.ac.jp/tascell/