研究課題
光ファイバネットワーク上に粗粒度ルーティングによる仮想的なパイプ網を設立する検討を平成27年度までに実施してきており、パイプ構成法や高信頼化、パイプの部分的な利用によるフレキシビリティの向上などで粗粒度ルーティングのインパクトを実証してきた。平成28年度は特に現実的な(一定のダイナミクスを持つ)状況下におけるネットワークの特性を明らかにするために、設備増設が一定期間ごとに行われる、実際のネットワーク運用を模擬した形の問題定式化での検討を行った。この問題は、これまで実施してきた、ネットワーク内の光ファイバ・パイプ・パスを全て同時に最適化する問題とは異なり、ネットワークサービスが断絶することがないように既存設備を維持したまま設備増設を実施するモデルである。設備増設を複数回繰り返す中での平均的なパイプの効率性を高める戦略を採用することで、ルーティングのフレキシビリティの制限に伴うインパクトを十分抑制できることを明らかにした。特に導入された光ファイバやパイプは、新規導入時から短期間でその利用効率が急速に高まり、ネットワークのライフタイム全体から見た平均的な効率は、ネットワークをゼロから構成する理想的な場合に迫るものであることが明らかになった。ネットワーク制御にインテリジェンスを付加する、機械学習を用いた光パス制御やノードに装備されるルータ装置の処理能力のコントロールについても、最終的な成果を論文形式で発表している。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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IEICE Transactions on Communications
巻: E99-B-07 ページ: 1435-1444
IEEE Transactions on Network and Service Management
巻: 13 ページ: 860-870
doi: 10.1109/TNSM.2016.2605640