研究課題
本研究の目的は、Webにある膨大な数のレシピの集合が本質的にどの程度の多様性を持っているのかを明らかにすることである.そこで本研究では,自然言語処理技術によりレシピ記述から手順構造を抽出し、レシピ集合が持つ本質的な多様性を解析する機構を構築する。より多角的・国際的な発展を目的とし、平成30年度は期間延長して以下の2点を行った。(1) 環境分野への適応:本課題で構築した日英レシピデータを分野に限らず多角的に発展させるため、立命館大学 山末英嗣教授と協力して、食による関与物質総量(Total Material Requirement, TMR) のボトムアップ解析とビッグレシピデータ分析の研究を開始した。同教授は循環型材料生産プロセスに関する文理融合型研究を行っており、食(特に農作物)が誘発する資源採掘活動(採掘活動)を定量化し,その多様性の変化が環境影響や資源リスクに与える影響やその変容メカニズムを解明することを目的としている。本課題で開発したツールを用いて解析したレシピデータを用いて料理ごとのTMRを算出し、同じ料理名でもレシピによってTMRに大きな開きがあることを示した。この成果は、2018年7月にストックホルムで開催された食のワークショップCEA2018において発表された。(2) 解析済みレシピデータの提供:本研究で開発したツールはすでにオンライン上で公開しているが、文化人類学や栄養学など、レシピを扱う研究者は情報分野よりはむしろ人文系に多く、そのような方々には情報の専門知識を必要とする我々のツールは使いづらいという問題があった。そこで、研究会等で広報し、直接要望をうかがって、目的に沿った解済みデータの提供を開始した。現在、NIIクックパッドデータセットのサードパーティーとしての提供を目指して、クックパッド社とNIIと協議を行っている。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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IEICE Transactions on Information and Systems
巻: E102.D Issue 2 ページ: 410-414
https://doi.org/10.1587/transinf.2018EDL8183
https://sites.google.com/view/yy-lab/
http://www.ar.media.kyoto-u.ac.jp/how-to/recipe-NLP/