研究課題
本研究では,近年普及の進んだスマートフォンをはじめとするセンサデバイスを用いて,人間の行動や置かれた状況を高度に認識・推定する技術を研究する.本年度は、行動の意味的な空間の利用に重点を置いた。行動の意味的な空間の扱いについて、事故報告書の分析を論文誌発表、またラベル入力の行動変容について国際会議発表した。また、物理的な行動の分析については、次年度に向けて環境整備と基礎的な発表を国内会議で発表した。行動の意味的な空間の扱いについて、介護施設に置いて介護記録や事故報告書のようなテキストが記録されているため、特に事故記録のデータを全国約80件の施設から入手し、これについてテキストマイニングを行った。これにより、どのような行動を認識すべきかという問題に指針を得ることができた。また、行動認識のためのラベルを集める際のユーザの行動変容について、ゲームと組み合わせることと、同時に偽造を防ぐ手段を考案し、MobiCASE国際会議で発表した。また、介護施設や病院内でのセンサデータの収集を行った。介護施設に置いては3ヶ月、病院内では4週間のデータ収集を行った。これについては、センサデータの可視化について機械学習し、重要な点を取り出す手法をMobiCASE国際会議で発表した。また、物理的な行動の分析についても、映像やモーションキャプチャのような高解像度のセンサから行動を理解するための基礎研究を行った。次年度に向けて、モーションキャプチャにより高解像度のセンシング環境も整えた。
2: おおむね順調に進展している
行動の意味的な空間の扱いについて、事故報告書の分析を論文誌発表、またラベル入力の行動変容について国際会議発表できたため。また、物理的な行動の分析については、次年度に向けて環境整備と基礎的な発表を国内会議で発表したため。一つは、介護施設に置いて介護記録や事故報告書のようなテキストが記録されているため、特に事故記録のデータを全国約80件の施設から入手し、これについてテキストマイニングを行った。これにより、どのような行動を認識すべきかという問題に指針を得ることができた。また、介護施設や病院内でのセンサデータの収集を行った。介護施設に置いては3ヶ月、病院内では4週間のデータ収集を行った。また、物理的な行動の分析についても、映像やモーションキャプチャのような高解像度のセンサから行動を理解するための基礎研究を行った。次年度に向けて、モーションキャプチャにより高解像度のセンシング環境も整えた。
最終年度である次年度は、これまでより実用的な行動種における行動認識を意識しながら、システムのスケールアップと精度向上に取り組む。現実性については、介護施設のような現場において行動種をリストアップし、そこで本当のセンサデータを取得した上で、行動認識に取り組む。システムのスケールアップについては、これまで開発したスマートフォンとサーバをベースと知ったシステムを、クラウドも用いて一般に公開し、利用者を増やしていく。その中でバグに対応することで、安定性も増す。その際に行動認識部分については、ユーザ数やデータ数に依存せずに計算が終了するように工夫し、スケールアップに対処する。精度向上については、モーションキャプチャのような高精度なセンシングシステムとスマートフォンのような低精度なものを両 方用いて行動データを取得し、その両方を効果的に相互活用することで、例えば片方の学習データしか無いときでも、もう片方 を半教師学習として用いて精度向上するような手法を考える。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 4件) 学会発表 (24件) (うち国際学会 3件、 招待講演 8件)
EAI International Conference on Mobile Computing, Applications and Services (MobiCASE) poster
巻: not available ページ: not available
EAI International Conference on Mobile Computing, Applications and Services (MobiCASE) Student Workshop
巻: not available ページ: pp. 4 pages
Journal of Artificial Life and Robotics
巻: not available ページ: pp. 1-13
Journal of Methods of Information in Medicine
巻: Vol. 56 ページ: pp. e92-e104
情報処理学会論文誌
巻: Vol. 58, No. 10 ページ: pp. 10 pages
情報管理
巻: Vol. 60, No. 8 ページ: pp. 603-607
看護管理
巻: Vol. 27, No. 8 ページ: pp. 658-667