メタ認知は、自己の内部状況をモニターして、自己を制御する能力を指す。これまで、その内容は、本人にしか分からない主観性に関わることなので、メタ認知研究は、ヒトの言語報告に頼ることが多かったが、近年、巧妙な実験パラダイムが開発され、非言語的な行動テストによって、メタ認知の有り様を検証できるようになった。 メタ認知のモニタリング能力、すなわち、自己の認知状況を、どのくらい正確に把握できているかを評価するために、確信度の評定が、重要な尺度になる。そこで、まずヒトにおいて、各種、カテゴライズ課題を遂行させた時の、主観的な確からしさを報告してもらった。動物でも、decision wagering法を用いて、カテゴライズ課題の確信度の評価をした。両者の心理物理関数を比較したところ、共通のメタ認知特性を見出すことができた。
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