研究課題/領域番号 |
26280068
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
志築 文太郎 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20323280)
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研究分担者 |
高橋 伸 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00272691)
田中 二郎 筑波大学, システム情報系, 教授 (20251043)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | タッチインタフェース |
研究実績の概要 |
本研究の大目標は次の通りである。代表者がこれまでに見いだした「能動的な音響計測による把持状態認識」は、物体がどのように触られているのか(すなわち把持状態)を、物体を様々な周波数で振動させその響き具合を見ることによって簡単に認識できるというシンプルかつ強力な基本原理である。本研究提案では、この基本原理の認識精度と応用範囲を向上させる実装方法を確立することを狙って一体型モジュールを作る。また、基本原理の使い勝手を向上することを狙い、センサ技術やプログラミング技術を持たないデザイナでも基本原理に基づいたラピッドプロトタイピングを可能とするタッチセンシティブなシステムのビジュアルなラピッドプロトタイピング環境を開発する。 この大目標に対して、平成27年度の研究実施計画では、一体型モジュールの作成とこれを用いた把持状態認識の性能評価、タッチセンシティブなシステムのビジュアルなラピッドプロトタイピング環境の作成を目標としていた。 上記の実施計画に対して、平成27年度では昨年度に引き続いて一体型モジュールの作成を行い、その動作確認を研究室内にて行った。なお、その研究開発時に、基本原理が把持状態に加えて近接状態を検出することも可能であることが分かった。すなわち把持するために手が近づいたことを同原理にて認識することが可能である。これにともなって予定を変更し、近接状態を検出する実験を実施し、またその性能向上を図るための検討を行った。また、昨年度に把持時に把持対象物体にかかる圧力を検出することの可能性を見出したが、この検出アルゴリズムの検討、試験実装等を行い、実装中のタッチセンシティブなシステムのビジュアルなラピッドプロトタイピング環境に組み込んだ。また、基本原理の応用先として、スマートフォン等の携帯情報端末の操作手法等の研究開発を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度の研究実施計画に予定していた研究項目の半数が達成され、さらに当初想定していなかった研究成果を数多く挙げることができた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画がおおむね順調に進展していることから、これを継続するとともに、申請者がこれまでに見いだした「能動的な音響計測による把持状態認識」のさらなる応用可能性を探る。
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