テーブルトップディスプレイ上での視触覚インタラクションを実現する技術である画面上力覚提示と画面上物体駆動について,その特性改善と統合に関する研究を実施した.振動を活用して力覚提示と物体搬送を統合する手法を2種類提案し,解析・実験を通じて,提案原理の妥当性を検証した.具体的には,静電吸着を利用する従来の力覚提示技術において,吸着面を水平面内で振動させ,それに同期して静電吸着を行うことで物体駆動が行えることを示した.一方,静電アクチュエータ技術による物体駆動において,固定子平面のたわみ振動によるスクイーズ効果で駆動対象物との間の摩擦力を変調し,駆動と吸着を両立できる可能性を示した.
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