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2015 年度 実績報告書

高次運動機能障害の分子病理理解に資するマウス・デジタル脳遺伝子発現解析

研究課題

研究課題/領域番号 26280110
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

於保 祐子  国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究領域, 客員研究員 (60381571)

研究分担者 横田 秀夫  国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究領域, チームリーダー (00261206)
太田 聡史  国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソースセンター, 専任研究員 (30391890)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード遺伝子発現 / 随意運動 / ハンチントン病 / モーションキャプチャー
研究実績の概要

研究実施者らが独自に開発した2つの方法、①遺伝子発現分布を網羅的に俯瞰する形で3次元空間で解析するトランスクリプトーム・トモグラフィー法(TT法)と、②小型動物の運動を高精度解析するモーションキャプチャー法(hMC法)を用いてハンチントン病(HD)モデルマウスの運動と遺伝子発現測定を行い、これを正常マウスと比較して、発症の病態についての解析を行なっている。
2014年度から引き続いて、5週令マウスについての解析を行った。モーションキャプチャーの解析から、従来運動機能について問題ないとされていた5週令について異常が認められたが、更にこの時点のマウスについて遺伝子発現解析から、当初考えていたようにHDの病態を反映する遺伝子発現変化が、細胞死の亢進による神経細胞の減少を示すものではなく、発生過程の変化による可能性があるという予期せぬ実験結果を得た。それに対応すべく遺伝子発現測定実験方法の一部をマイクロアレー法からqRT-PCR法を変更して結果の確認を行った。
TT法で作成した3次元遺伝子発現地図の解析に用いるため、解剖学的脳領域ごとの遺伝子発現情報を、成体マウス情報で再計算して求めた。これによってHDモデルマウス病変部位で特徴的に発現している遺伝子の特徴について解析できるようになった。更にTT法で得られた発現データを用いて遺伝子発現の類似性について共発現解析を行い、HDモデルマウスに特徴的共発現パターンを求める解析を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

HDモデルマウスについて、これまでに報告のない予期せぬ実験結果のため、研究方法に変更を加えたが、全体として順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今年度得られた結果について、再度実験解析を行いこれを確認する。その後結果を論文としてまとめ、更に網羅的解析結果についてデータべース上で公開する。

次年度使用額が生じた理由

実験により新規解析結果が得られたため、実験方法の検討と変更を行ったため。

次年度使用額の使用計画

次年度に更に新規の結果についての追加解析を行う。

備考

トランスクリプトーム・トモグラフィー法で作成した遺伝子発現地図と共発現情報のデータベース

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 学会発表 (7件) (うち国際学会 6件、 招待講演 5件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 3次元Ex Vivo 空間での遺伝子発現分布の測定~TT法で全脳を網羅解析~2016

    • 著者名/発表者名
      於保祐子
    • 学会等名
      nano tech 2016(国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)理研ブース
    • 発表場所
      東京ビッグサイト 東ホール
    • 年月日
      2016-01-27
    • 招待講演
  • [学会発表] Integration of anatomical and topological maps for functional analysis of the brain2015

    • 著者名/発表者名
      Yuko Okamura-Oho
    • 学会等名
      AINI (Advances in Neuroinformatics) 2015
    • 発表場所
      東京大学先端科学技術研究センター エネオスホール、東京 駒場
    • 年月日
      2015-11-26 – 2015-11-27
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] The homology mapping: interspecies functional morphing2015

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Oota, Yosuke Ikegami, Koh Ayusawa, Nobunori Kakusho, Atsushi Yoshiki,, Hideo Yokota, Yuko Okamura-Oho, Yoshihiko Nakamura
    • 学会等名
      AINI (Advances in Neuroinformatics) 2015
    • 発表場所
      東京大学先端科学技術研究センター エネオスホール、東京 駒場
    • 年月日
      2015-11-26 – 2015-11-27
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] An automatic registration method for ISH images into the 3D standard brain atlas2015

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Miyamoto, Yuko Okamura-Oho, Teiichi Furuichi, Ryohei Kanzaki, Hidetoshi Ikeno
    • 学会等名
      AINI (Advances in Neuroinformatics) 2015
    • 発表場所
      東京大学先端科学技術研究センター エネオスホール、東京 駒場
    • 年月日
      2015-11-26 – 2015-11-27
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Ex-vivo transcriptomic analysis on the web: a new platform of ViBrism DB for gene expression mapping and analysis2015

    • 著者名/発表者名
      Yuko Okamura-Oho, Masahiko Morita, Kazuro Shimokawa, Masaomi Nishimura, Takahiro Tawara, Hideo Yokota
    • 学会等名
      NI(Neuroinformatics)2015
    • 発表場所
      Cairns, Australia
    • 年月日
      2015-08-20 – 2015-08-22
    • 国際学会
  • [学会発表] Network analysis of 3D gene expression pattern, using microtomy based transcriptomic data sets in ViBrism DB2015

    • 著者名/発表者名
      Kazuro Shimokawa, Masahiko Morita, Masaomi Nishimura, Hideo Yokota, Yuko Okamura-Oho
    • 学会等名
      NI(Neuroinformatics)2015
    • 発表場所
      Cairns, Australia
    • 年月日
      2015-08-20 – 2015-08-21
    • 国際学会
  • [学会発表] Neuromuscular Modeling by Bridging Mouse and Human2015

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Oota
    • 学会等名
      Japan-EU Workshop on Neurorobotics
    • 発表場所
      Ichijyo Hall, Yayoi Auditorium, The University of Tokyo,Tokyo
    • 年月日
      2015-04-18
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] ViBrism DB

    • URL

      http://vibrism.neuroinf.jp/

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公開日: 2018-01-16  

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