研究課題
本研究では、原爆投下直後の状況に研究が集中するなか、その後の被爆者援護活動・原爆白書運動等に関する人文科学・社会科学研究は手薄であり、史資料の整備も不十分であった。このため、研究会を組織し、同時に広島大学文書館と類縁機関との関係を調整し、相互協力関係を構築しつつ、研究を開始することとした。具体的に、原爆資料館、広島市公文書館等の現場館員とも連携をとるとともに、広島大学内でも、広島大学文書館を中核に、広島大学平和科学研究センター、広島大学総合科学部・総合科学研究科とも連携を行い、かつ、広島市立大学広島平和研究所とも連携しつつ、研究を進展させた。具体的に、核・被ばく学として相対的に研究が遅れている人文科学・社会科学研究を促進させるとともに、そのための史資料による基盤の拡大を行い、研究の学際化・総合化を深化させることを目的として行った。結果として被ばくの世界的展開、核軍縮という国際的な視野の拡大とともに、原爆白書運動に焦点を当て、その運動が国内においては、史資料の基盤拡大に資し、国際的には、国連における核軍縮と連携したことを明らかにするなかで、本研究も、これを学びつつ、研究を展開することができた。組織としては、研究会を研究班と資料班に分け、研究班は、核・被ばく学の充実と深化を、資料班は、目録刊行を一つの目的としつつ、史資料の収集・整理・公開を行った。具体的な成果として、最終報告書を刊行するとともに、中間報告書として目録5冊を刊行。被爆70周年にあたり、国際シンポジウムを開催するとともに、企画展示「原爆白書運動と広島大学」を開催した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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