本研究では、土壌汚染地での不要な社会不安の低減とリスクに基づく汚染地管理や浄化対策促進のために、気相を経由した土壌汚染物質の曝露経路についての実態調査を行い、これまで考慮されていなかった気相経由曝露を考慮した評価・管理手法を検討することとした。具体的には、(1)土壌汚染物質の気相から食品・水への吸収/沈着速度の調査・測定と経口曝露評価、(2)土壌汚染物質の気相への放散/飛散の調査・測定と吸入曝露評価、を行った。また、多様な気相経由の曝露経路についての評価結果を示すことができた。年間数100kgを大気に排出する事業所では、沈着によって、知られずに土壌汚染が拡がっていることが示唆された。
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