ストック型社会の実現へ至要たる4d-GISを用いた都市重量の飽和メカニズムの解明

2017 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 26281056
• 研究機関: 名古屋大学
• 研究代表者: 谷川 寛樹 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90304188)
• 研究分担者: 加河 茂美 九州大学, 経済学研究院, 教授 (20353534) ; 醍醐 市朗 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任准教授 (20396774) ; 橋本 征二 立命館大学, 理工学部, 教授 (30353543) ; 山末 英嗣 立命館大学, 理工学部, 准教授 (90324673)
• 研究期間 (年度): 2014-04-01 – 2018-03-31
• キーワード: マテリアルストック分析 / 物質ストック分析 / マテリアルストック・フロー分析 / マテリアルストック / マテリアルストック・フロー / 循環型社会 / 物質フロー / 都市重量

研究実績の概要

本研究課題は，ストック型社会の実現へむけて，4d-GISを用い，“都市重量”の飽和メカニズムを分析することを目的とするものである．ここでは，マテリアルストック・フロー分析を基盤として，資源を都市に長期間滞留させつつ最大限活用するストック型社会の実現へ向けて，都市重量（特に社会基盤施設や建築物などへの物質の蓄積重量）の変化を計測し，その増減および飽和状況を明らかにする．最終年である平成29年度は，前年度の成果に基づき，以下のような成果を得ることができた．
1) 昨年度まで整備を進めてきた4d-GISデータベースを整理し、日本（名古屋，和歌山，北九州，東京），中国（武漢，済南），オーストラリア（キャンベラ），イギリス（マンチェスター）で解析を進めることができた．
2) さらに，国別・都市別の物質ストックの推計を行い，ストックの蓄積の様子を明らかにすることができた．これにより地域レベルでの物質ストックの蓄積年数および，蓄積重量，蓄積物質別のリサイクルの状況を組みあせることにより統合的な物質ストックの飽和状況に関する分析を進めた．
3) 物質ストック飽和に関するモデルについては，連携する国際機関（オーストラリア・ CSIRO，オーストリア・クラーゲンフルト大学IFF）とともに，世界全体の蓄積傾向の観点から物質フローとストックの関係を明らかにし，特に重量比率で支配的な土石系資源について分析を進めることができた．この結果については，PNASにて論文発表を行った．
4) 産業エコロジー国際会議の2018年アジアパシフィック大会において，研究代表者がCo-Chairとして関わり，本研究に関わりのある物質ストック分析に関するスペシャルセッションを開催する．

現在までの達成度 (段落)

平成29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成29年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

平成29年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

平成29年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [国際共同研究] CSIRO(オーストラリア)
  • 国名: オーストラリア
  • 外国機関名: CSIRO
• [国際共同研究] クラーゲンフルト大学/IFF(オーストリア)
  • 国名: オーストリア
  • 外国機関名: クラーゲンフルト大学/IFF
• [国際共同研究] 山東科学院/中国科学院(中国)
  • 国名: 中国
  • 外国機関名: 山東科学院/中国科学院
• [雑誌論文] The Socio-Economic Metabolism of an Emerging Economy: Monitoring Progress of Decoupling of Economic Growth and Environmental Pressures in the Philippines (2018)
  • 著者名/発表者名: Marianne Faith G. Martinico-Perez, Heinz Schandl, Tomer Fishman, Hiroki Tanikawa
  • 雑誌名: Journal of Ecological Economics 巻: 147 ページ: 155-166
  • DOI: S0921800917300137
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Feasibility of a new-generation nighttime light data for estimating in use steel stock of buildings and civil engineering infrastructures (2017)
  • 著者名/発表者名: Hanwei Liang, Liang Dong, Hiroki Tanikawa, Ning Zhang, Zhiqiu Gao, Xiao Luo
  • 雑誌名: Resources Conservation and Recycling 巻: online ページ: online
  • DOI: DOI:10.1016/j.resconrec
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Feasibility of Developing Heat Exchange Network between Incineration Facilities and Industries in Cities: Case of Tokyo Metropolitan Area. Journal of Cleaner Production (2017)
  • 著者名/発表者名: Y. Dou, S. Ohnishi, M. Fujii, T. Togawa, T. Fujita, H. Tanikawa, L. Dong
  • 雑誌名: Journal of Cleaner Production 巻: online ページ: online
  • 査読あり / 国際共著
• [雑誌論文] Global socioeconomic material stocks rise 23-fold over the 20th century and require half of annual resource use (2017)
  • 著者名/発表者名: Fridolin Krausmann, Dominik Wiedenhofer, Christian Lauk, Willi Haas, Hiroki Tanikawa, Tomer Fishman, Alessio Miatto, Heinz Schandl, Helmut Haberi
  • 雑誌名: PNAS (Proceedings of the Natonal Academy of Sciences of the United States of America) 巻: online ページ: online
  • DOI: DOI: 10.1073/pnas.1613773114
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [雑誌論文] Global Material Flows and Resource Productivity: Forty Years of Evidence (2017)
  • 著者名/発表者名: Heinz Schandl, Marina Fischer-Kowalski, JIM WEST, Stefan Giljum, Monika Dittrich, Nina Eisenmenger, ARNE GESCHKE, Mirko Lieber, Hanspeter Wieland, Anke Schaffartzik, Fridolin Krausmann, Sylvia Gierlinger, Karin Hosking, MANFRED LENZEN, HIROKI TANIKAWA, Alessio Miatto, Tomer Fishman
  • 雑誌名: Journal of Industrial Ecology 巻: online ページ: online
  • DOI: DOI:10.1111/jiec.12626
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
• [学会発表] 日本のインフラ・建築物ストックにみる地域別検討の可視化 (2017)
  • 著者名/発表者名: 藤田恭介、吉田圭介、奥岡桂次郎、谷川寛樹
  • 学会等名: "第13回GISコミュニティフォーラム 東京ミッドタウン 2017年5月17-18日(水―木) "
• [学会発表] Inter calibration of Radiance Calibrated Nighttime Lights and Quantification of urban dynamics in Southeast Asia (2017)
  • 著者名/発表者名: Bungo Nishio, Kenji Sugimoto, Keijiro Okuoka, Hiroki Tanikawa
  • 学会等名: International Symposium on Remote Sensing 2017, 名古屋大学, 2017年5月17-19日(水ー金)
  • 国際学会
• [学会発表] GISを用いた東京都市圏における500mメッシュ毎のマテリアルストック分析 (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎朝隈友哉、山下剛弥、奥岡桂次郎、谷川寛樹
  • 学会等名: 平成29年度 土木学会関西支部年次学術講演会, 大阪工業大学 2016年5月27日(土)
• [学会発表] 4d-GISによる構造物を対象とした北九州市の動態分析 (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎正木晃平、佐藤大起、奥岡桂次郎、谷川寛樹
  • 学会等名: 平成29年度 土木学会関西支部年次学術講演会, 大阪工業大学 2016年5月27日(土)
• [学会発表] 建設物における素材別マテリアルストック・フロー分析 (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎山本大睦、藤田恭介、松井健吾、奥岡桂次郎、谷川寛樹
  • 学会等名: 平成29年度 土木学会関西支部年次学術講演会, 大阪工業大学 2016年5月27日(土)
• [学会発表] Modelling stocks and flows of road networks - Case study of the US 1905-2015 (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎Alessio Miatto、谷川寛樹
  • 学会等名: 2017 Joint Conference ISIE and ISSST, UIC Forum, 2017年6月25-29日(-)
  • 国際学会
• [学会発表] Anthropogenic Disturbance of Germany (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎吉田圭介、谷川寛樹
  • 学会等名: 2017 Joint Conference ISIE and ISSST, UIC Forum, 2017年6月25-29日(-)
  • 国際学会
• [学会発表] 建設資材における蓄積と投入・排出をつなぐ物質ストックデータベースの構築 (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎藤田恭介, 松井健吾, 奥岡桂次郎, 谷川寛樹
  • 学会等名: 環境科学会2017年会, 北九州国際会議場, 2017年9月14日-15日(木ー金)
• [学会発表] 建築物への木材利用促進による炭素固定効果の評価 -木曽川流域における都市と森林の炭素循環- (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎小野聡, 奥岡桂次郎,谷川寛樹
  • 学会等名: 環境科学会2017年会, 北九州国際会議場, 2017年9月14日-15日(木ー金)
• [学会発表] 長期間の都市構造物データベース構築に基づく物質ストック分析 ー名古屋市中心部におけるケーススタディー (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎野中 一鴻, 奥岡 桂次郎, 谷川 寛樹
  • 学会等名: 第45回土木学会・環境システム研究発表会 大阪大学 2017年10月21-22日(土-日)
• [学会発表] 木材利用の促進が都市と森林の炭素固定に与える影響 -地理情報を用いた東海三県でのケーススタディ- (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎小野聡, 奥岡 桂次郎, 谷川 寛樹
  • 学会等名: 第31回環環境情報科学 学術研究論文発表会, 日本大学会館, 2017年12月8日(金)
• [学会発表] 建物形状及び建物属性情報を用いた建物一致自動判定による物質ストックの推計 (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎朝隈友哉, 奥岡 桂次郎, 谷川 寛樹
  • 学会等名: 第31回環環境情報科学 学術研究論文発表会, 日本大学会館, 2017年12月8日(金)
• [学会発表] 建物解体時の築年数に基づく物質停留年数の要因分析- 北九州市 4d-GISを用いて (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎正木晃平, 奥岡 桂次郎, 谷川 寛樹
  • 学会等名: 第31回環環境情報科学 学術研究論文発表会, 日本大学会館, 2017年12月8日(金)
• [学会発表] 退蔵ストックの推計へ向けたボトムアップ型アプローチにより物質ストックの推計 (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎山本大睦, 奥岡 桂次郎, 谷川 寛樹
  • 学会等名: 第31回環環境情報科学 学術研究論文発表会, 日本大学会館, 2017年12月8日(金)
• [学会発表] 北九州市4d-GISを用いた年都市物質代謝の推計 (2017)
  • 著者名/発表者名: ◎正木晃平, 奥岡 桂次郎, 谷川 寛樹
  • 学会等名: 平成29年度土木学会中部支部研究発表会 名古屋大学 2017年3月2日(金)