| 研究課題/領域番号 |
26282002
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| 研究機関 | 千葉大学 |
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研究代表者 |
寺内 文雄 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30261887)
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| 研究分担者 |
UEDA Edilson S 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50436341)
須田 高史 群馬県立産業技術センター, 生産システム係, 研究員 (50522372)
久保 光徳 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60214996)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | プラスチック / 混練 / 長期使用 / フィラー / 熱可塑性樹脂 / 熱硬化性樹脂 |
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| 研究実績の概要 |
本研究では，プラスチックの充填剤であるフィラーに着目し，生活者に製品の長期使用を促すようなプラスチック材料を開発することを目的としている。そこで本年度は長期使用に伴って質感が向上するようなサンプルの作成を試みた。作成したサンプル群は，三つに大別できる。一つはシリコーン樹脂を母材としたものである。この樹脂には弾性があり，大きく変形させることができる。もう一つは，シリコーン樹脂のような弾性はないが，硬度の高い不飽和ポリエステル樹脂を母材としたものである。最後は，熱可塑性樹脂のポリプロピレンを母材としたサンプル群である。熱硬化性樹脂を用いた場合は，母材に金属やセラミックス，石材粉などを混入し撹拌した後に型に入れて硬化させた。これにより，いずれの熱可塑性樹脂に混入した場合でも，セラミックス系材料や石材をフィラーとした場合は濡れたような艶やかな外観へと変化していくことが確認できた。ついで，作成したサンプルの質感を被験者実験によって評価した。被験者実験は，視覚情報のほかに触覚的な情報を加えた場合とそうでない場合の２つの条件下で実施した。これにより視覚のみの場合と触覚情報を加えた場合では，その評価構造が異なることが定量的に把握できた。また，好ましさの評価と質感の評価結果との対応関係を検討したところ，被験者群を三つに大別することができた。このことは，熱硬化性樹脂にフィラーを混合させて質感評価を向上させる方法が，複数通りあることを示唆している。最後に，熱可塑性樹脂を母材として，フィラーの充填率を変化させたサンプルを作成した。そして外観の評価を行い，充填率と質感の対応関係を把握した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
混練性の評価を行うための機器：ラボプラストミルの設置が遅れ，２月中旬に設置された。これにより熱可塑性樹脂とフィラーとの混練性評価実験の開始時期が遅れた。現時点では，この遅れを回復すべく熱可塑性樹脂の混錬性評価を集中的に実施している。一方，熱硬化性樹脂を使用したサンプル作成と評価実験は順調に進んでいる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は以下の３点を中心として検討を実施する。
（１）樹脂とフィラーの混練性評価：プラスチックの混練装置が導入されたため，これを使用した混練性の評価実験を実施する。まず金属製フィラーを対象として，その含有率と質感の対応関係について検討を行う。これらの関係を明らかにしたのちに，徐々にフィラーを大きくしていき，混練時の条件とフィラーの状態変化の観察を行う。フィラーにはミルの材質よりやわらかいアルミニウムや銅合金といった金属から検討を開始する。また大きさの異なる複数種類のフィラーを樹脂に混練したサンプルの作成を行う。
（２）摩耗試験前後における質感評価：各種フィラーを混練した樹脂を対象として，その質感評価を実施するとともに，摩耗による経時変化特性を観察する。摩耗による質感変化の検討は，装置を用いた定量的な評価と被験者を用いた長期使用による方法の二つの方法によって実施する。
（３）金型内でのフィラー配置の検討：プラスチックの材質感を向上させるために，あらかじめ金型内にフィラーを配置しておく方法によってテクスチャ表現を試みる。
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