平成29年度まで完成していた博学連携支援プログラムの実証実験を平成30年5月7日から11日まで唐津市立浜崎小学校でこなった。アンケート調査、脳波計によるデータ分析、インタラクティブ展示における音声ログデータをもとに評価を行った。 アウトリーチプログラムの第一のプロトタイプでは「組立式壁面展示」を制作した。この展示の目的は3つの展示方法を検討し、展示を見る順番によって評価に変化があるかを検討した。順番による変化は確認できなかったが、それぞれの展示方法の効果をアンケート調査及び脳波計によるデータ分析によって確認することができた。アンケート調査及び脳波計のデータにより、「インタラクティブ展示」は3つの展示方法で最も効果的であることが明らかとなった。しかしながら、小学生によっては映像展示や資料展示の方が効果的であったため、次のプロトタイプではデジタルコンテンツを基盤にし、他の展示方法も含めた設計を行なった。また音声ログデータにより、卑弥呼のキャラクターに興味を持ったことも確認できた。さらに、実験では環境の結果の違いを確認ができ、アウトリーチプログラムは生徒の身近な場所で行う方が知らない場所に行くよりストレスをかけず自信を持った状態で、コンテンツを体験できるというメリットが確認できた。 第二のプロトタイプでは「体験型インタラクティブ展示」を開発して、ポータブル性、共用性、また資料に触れる学習スタイルにおけるデジタルとアナログの融合を行った。歴史について学ぶための創造力を刺激する学習スタイルは、体験型の学習スタイルと比較し、小学生の興味・関心を引くことができるかを検討した。実験は「組立式壁面展示」と同時に行い、「体験型インタラクティブ展示」の方が小学生の興味を引くことが確認できた。
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