等カロリー条件下において低脂肪高炭水化物食と高脂肪低炭水化物食で内臓脂肪蓄積に違いが起こるかをSDラットおよびいくつかのマウス系統を用いて調べた。21%食では7%食と比較して、高い内臓脂肪蓄積が認められた。しかし、その程度はわずかであった。食餌脂肪の違い(大豆油、ラード、魚油添加大豆油)は高脂肪食群での内臓脂肪蓄積の程度に影響しなかった。肝臓トリアシルグリセロール濃度は食餌脂肪の量と質で変動したが、内臓脂肪蓄積の程度と連動しなかった。以上の結果、高脂肪食群で起こる内臓脂肪蓄積増加は、食餌脂肪の種類には関係がなく、食餌脂肪流入量が脂肪燃焼能力を超えたときに少しずつ起こると考えられた。
|