研究課題/領域番号 |
26282054
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井上 奈良彦 九州大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (90184762)
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研究分担者 |
蓮見 二郎 九州大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (40532437)
青木 滋之 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (50569069)
山形 伸二 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (60625193)
金子 晃介 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (30735121)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 議論 / クリティカルシンキング / ディベート / eラーニング / 論証 |
研究実績の概要 |
前年度に引き続き、議論能力の中でも特に批判的思考(クリティカル・シンキング)に焦点化し、対話型教材開発のための問題点等を検討した。さらに、日本語及び英語によるアカデミック・ディベート教育の実践に基づいて、大学授業方法として教材化するための課題を検討した。 議論教育の効果測定については、対話的・双方向的な論証を扱う能力の個人差を測定するテストを開発し、そのテストの信頼性・妥当性に関する検討を行った。その結果,テストの信頼性および構成概念妥当性が示唆された。一方で,テスト得点の分布の形状からは、このテストが能力的側面と同時に回答への動機づけをも測定していることが示唆され、問題の簡略化等,改善すべき課題も明らかになった。 議論モデルとその教材化への試みについては、論証における議論の強さに影響する要素とその評価方法、さらに一方の論者の論証に対する反論をモデルに組み込む際の複数の可能性を検討し、オンライン教材化する場合の技術的問題について試作教材の試験運用を行いながら改善策を討議した。 ディベート教育については、経験豊富な指導者による授業を記録し、ビデオ教材等を公開すると同時に、eラーニング教材への組み込み方法などを探った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画では、eラーニング教材試作版を完成させるとともに、このeラーニング教材と内容的に連動した議論教育用テキストの編纂を行うことを予定していた。計画は概ね計画通り進んだ。具体的には以下の通りである。 1. 前年度までの文献レビューを補完する作業を行った。 2. 議論教育用テキストの編纂においては、研究グループメンバーが執筆した教材を大学授業等で使用し、修正すべき内容を蓄積した。 3. 批判的思考を中心にした議論教育の教育効果測定のためのテストの開発、信頼性・妥当性の検証を行い、改善すべき点を明らかにした。 4. eラーニング教材の試作版を作成し、研究グループによる試験運用を通じて改善すべき点を明らかにした。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度の平成29年度は、本研究の成果の公刊とeラーニング教材の改善のための問題の同定を中心に行う。eラーニング教材試作版・テキストの公開や公開講座・ワークショップの開催によって社会的に発信することに加え、各領域での研究成果を学界等で報告し、論文の形で公刊することを目指す。具体的には、以下の内容についてスケジュール等の適合した学会大会での報告を計画している。 (a) 議論教育関連 (b) 議論モデル関連 (c) 尺度・教育効果測定関連 (d) eラーニング関連
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次年度使用額が生じた理由 |
海外からの研究者の招聘に、学内の予算が利用できたため。
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次年度使用額の使用計画 |
事務処理の増加に対応するため、パートタイム事務補佐員を雇用するので、その費用の一部に充当する。
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