研究課題/領域番号 |
26282072
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研究機関 | 公益財団法人元興寺文化財研究所 |
研究代表者 |
植田 直見 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (10193806)
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研究分担者 |
山口 繁生 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (00752370)
川本 耕三 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (10241267)
塚本 敏夫 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30241269)
難波 洋三 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 客員研究員 (70189223)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | アクリル樹脂 / 出土青銅製文化財 / 全反射赤外分光分析 / 熱分解-ガスクロマト-質量分析 / ゲルろ過クロマトグラフィー / 熱分析 / 核磁気共鳴 / 劣化 |
研究実績の概要 |
銅剣から抽出した樹脂についてはこれまでの分析で含浸樹脂のパラロイドNAD10以外に多くの成分が含まれていることが明らかとなった。これらの成分を同定するためこれまでも実施していた熱分解-ガスクロマトグラフ/質量分析(Pyro-GC/MS)に加えてゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)による分取後のPyro-GC/MS、核磁気共鳴(NMR)などの分析を新たに実施し、含まれる成分の同定を行った。その結果、保存処理時に同時に使用したパラロイドB72やシアノアクリレート樹脂、エポキシ樹脂などが含まれていることが明らかとなったが、現時点では同定ができない成分も確認された。一方、処理に使用したパラロイドB72などがNAD10由来で変化した成分の検出を阻害している可能性も考えられたため、今回の一連の分析を行うことでこれらが処理に使用した樹脂に由来するものであるか、あるいはNAD10が劣化により生成した成分であるかを調べようとしたが分析試料が少量であったため、含有量の少ない成分については現時点では突き止めることはできなかった。 上記保存処理に使用した樹脂の分析と並行してこれまでも未使用のNAD10を強制的に劣化させる実験を行ってきた。これまで常圧で熱劣化および水分劣化による分子構造の変化を追跡した結果、105℃の条件以外では当初から含まれる溶剤が完全に蒸発しないことも分かり、これらの影響も考慮する必要があることがわかった。そのため、NAD10(原液:溶剤は脂肪族炭化水素が主体のもの)を392時間、加圧・加温条件で強制劣化実験を行った。その結果、常圧で溶剤のない状況では分子構造に変化が見られたが、溶剤が存在するとより厳しい劣化条件であっても、赤外分光分析、GPC、Pyro-GC/MSによる分析では変化は確認できなかった。これらのことより、溶剤の存在下ではNAD10は非常に安定した樹脂であることが分かった。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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次年度使用額が生じた理由 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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次年度使用額の使用計画 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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