『血管新生に深く関与する低酸素誘導因子(HIF-2α: Hypoxia-Induced Factor-2α)を特異的に抑制する制御因子(Int6)』を標的とし、全く新しい設計理論に基づいて作成した核酸医薬、『新型siRNA』を『ハイブリッド型ナノバブル』中に封入し、『ソノポレーション法(音響穿孔法)』を用い、虚血下肢筋組織に対して低侵襲的なsiRNA導入し、血管新生の効果を明らかにすることを研究目的としている。 初年度に作成した『ハイブリッド型ナノバブル』を用い、『ソノポレーション法』によるsiRNA導入効率の条件を設定する目的のために生体内にユビキタスに存在するラミンタンパク質をコードするラミン遺伝子を選択的に抑制するsiRNAを作成した。本siRNAを『ハイブリッド型ナノバブル』中に封入し、『ソノポレーション法』にてマウス前脛骨筋に導入した。一定時間後(1、3、6、9、12、24、48および72時間後)に前脛骨筋を摘出し、前脛骨筋におけるラミン遺伝子の抑制効果をreal-time PCR法にて遺伝子レベルで量的に解析し、『ソノポレーション法』によるsiRNA導入効率の前脛骨筋への導入条件を決定した。Int6を選択的に抑制する3種類のsiRNA(#1、#2および#3)を作成し、各々のsiRNAをマウス前脛骨筋に導入後、Int6の抑制効果を遺伝子レベルでの量的発現の抑制率を計測した。また3種類のsiRNA(#1、#2および#3)を混入し、3種類のsiRNAの共存下で同様の条件下でマウス前脛骨筋に導入し、Int6の抑制効果を遺伝子レベルでの量的発現の抑制率を計測した。 さら血管新生を強力に誘導する他の核酸配列のsiRNAを検索した。
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