研究課題/領域番号 |
26282154
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
青山 朋樹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90378886)
|
研究分担者 |
黒木 裕士 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20170110)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 再生医療 / リハビリテーション |
研究実績の概要 |
1.細胞強化リハビリテーション 軟骨細胞培養中の温度を変化させることで細胞のmRNA発現が変化することを明らか(Ito A. PLOS ONE 2015)にし、至適培養温度に関する研究が促進した。間葉系幹細胞の形態変化を促す目的で細胞培養における足場形状を設計することで細胞形態が変化することを明らかにした(Zhang X. Biomed Microdevices. 2015)。このことにより分化誘導したい細胞に有効な細胞骨格の構築の可能性が示唆され、細胞強化の第一歩となった。 2.細胞訓化リハビリテーション ラット膝関節軟骨欠損モデルに間葉系幹細胞を関節内注入を行い、運動刺激により関節軟骨への分化が促進されることが明らかになり、論文発表を行った(Yamaguchi S. PLOS ONE 2016)。また運動療法の際の運動負荷量により軟骨変性程度が変わることを明らかにし、至適運動量を決定するための基礎資料となった(Iijima H. Osteoarthritis Cartilage 2015)。 3.細胞共鳴リハビリテーション ラット膝関節軟骨欠損モデルに間葉系幹細胞を関節内注入を行い、運動刺激を加えた際の、細胞のintegrationについて確認を行った(Yamaguchi S. PLOS ONE 2016)。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実施計画通りに進行している。予定していた物理刺激、運動刺激についてはその効果をそれぞれ示すことができていることから、今後はその至適強度を決定していく段階である。
|
今後の研究の推進方策 |
平成26年、27年度においては予定通り、物理刺激(温度、足場、重力)による細胞への影響、細胞の分化、統合に対する運動刺激(トレッドミル)の有効性を明らかにする事ができた。最終年度にあたる平成28年度においては、それら物理刺激(温度、足場、重力)、運動刺激(トレッドミル)の至適強度の検討を行う予定である。 内容としては細胞強化、細胞訓化、細胞共鳴の3つのカテゴリに分けて検証を行うが、それらの領域をまたいで検証し、最終年度の集大成とする予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究計画が予定通り進行したため、最終年度の前期に実験を実施すると共に成果発表を行い、研究まとめと行うため。
|
次年度使用額の使用計画 |
繰越金を含めて、前期に重点的に予算を使用し、最終年度終了時までに成果(国際学会発表、国際誌発表)を出す予定である。
|