研究課題
現状における再生医療を構成する三大要素は細胞、足場材料、栄養である。これらは細胞や組織の再生という単位に主眼が置かれているが、固体や臓器といった単位に働きかけるという視点に乏しい。そこで細胞移植時の固体や臓器の最適環境化を目的としてリハビリテーションを第四の要素として加える事の有効性を本研究の目的とした。本研究は基礎研究によるエビデンス化に加え、世界的に再生医療におけるリハビリテーションプログラムの調査を行う事で現状把握を行った。(1) 関節軟骨再生をモチーフにしたリハビリテーションプログラム開発:関節軟骨は定常状態では損傷を受けた際に再生は困難である。そこで間葉系幹細胞や軟骨細胞を移植する再生医療が盛んに試みられている。そこでラットの膝関節に直径5mmの骨軟骨欠損を作成し、膝関節内に間葉系幹細胞を移植注入した。その後にトレッドミルエクササイズを行い、その効果を組織化学染色、免疫化学染色にて評価した結果、細胞移植単独よりエクササイズ付加した方が良好な関節軟骨形成を認めた。また同様にラット膝関節骨軟骨欠損モデルに間葉系幹細胞を注入し、物理治療器の中でも用いられている低周波超音波治療器を用いて関節軟骨の刺激を行い、細胞移植単独よりも良好な関節軟骨再生を認めた。(2) 再生医療におけるリハビリテーションプログラムのシステマティックレビュー:再生医療はいくつかの領域では既に臨床応用が成されているが、そのリハビリテーションの実態については明らかにされていない。そこで本研究の副次的目的として、再生医療におけるリハビリテーションプログラムのシステマティックレビューを行い、現状の把握を行った。その結果、リハビリテーションプログラムに関する報告は現状ではほとんどなく今後のプログラム開発の必要性が明らかになった。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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