現状における再生医療を構成する三大要素は、細胞、足場材料、栄養である。これらは細胞や組織再生という単位に主眼が置かれているが、移植を受ける宿主個体や移植部位といった一つ上の階層には対応できていない。そこで本研究においては細胞移植時の個体や臓器の最適環境化のためにリハビリテーションの手法を用いる事の有用性を検討することを目的とした。関節軟骨欠損モデルを作成して、間葉幹細胞移植に加えてエクササイズや物理療法を行った際に、間葉系幹細胞単独移植と比較して良好な軟骨再生を認めることができた。これらのリハビリテーションプログラムをメソッド化することで再生医療の効果を高める可能性が示唆された。
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