研究課題
基盤研究(B)
本研究では筋細胞に特異的に存在するミオグロビン(Mb)がミトコンドリア(Mit)に及ぼす相互作用について、生理学・細胞生物学的解析を実施した。Mb発現ベクターを導入した筋芽細胞では、Mit呼吸活性や呼吸鎖複合体IVの酵素活性が上昇した。また、siRNAによってMb発現を抑制した細胞では、過剰発現細胞で生じた表現型が消去された。また、段階遠心法によってMitの分画を行いMbの検出を行った。その結果、Mbは膜間腔に検出された。本研究の結果は、細胞質内の酸素貯蔵役と考えられてきたMbに対して、その一部がMit内部に存在し、呼吸機能に影響を与えているとする新たな可能性を示唆するものである。
運動生理学・生化学