研究成果の概要 |
本研究は男性労働者を対象に、職業性ストレスに鋭敏に反応する免疫指標を開発することを目的とした。企業の健診期間中に男性309名の血清を採取し、サイトカイン10種類と高感度C反応タンパク(hs-CRP)を測定し、同時に職業性ストレスに関する広範な調査を実施した。その結果、交絡因子を考慮した後でもIL-6, IL-8, TNF-α,IL-12ならびにIL-10等の炎症性マーカーは職務満足感、同僚ならびに家族の社会的支援、ワークエンゲージメントと負の相関を示し、うつ症状とは正の相関を示した。職場の快・不快ストレスは炎症マーカーと関連し、職業性ストレスの鋭敏な指標になる可能性が示唆された。
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