研究課題/領域番号 |
26282191
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241827)
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研究分担者 |
柳川 徹 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10312852)
酒井 俊 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30282362)
磯辺 智範 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (70383643)
蕨 栄治 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 肥満 / 脂肪性肝炎 / 転写因子 / 酸化ストレス / インスリン抵抗性 / 遺伝子レスキューマウス |
研究実績の概要 |
本年度は,昨年度に引き続き組織特異的p62, Nrf2遺伝子ノックインマウスの作製を行った.昨年度作製したキメラマウスのうち,キメラ率の高い雄を野生型C57BL/6雌と交配しF1ヘテロマウスを得た.遺伝子型の判定は,尾端組織DNAを用いたPCR産物のパターンを解析して行った.ここで得られる遺伝子改変マウス(p62KI/KIおよびNrf2KI/KI)は,第2イントロンで転写がストップするため,全身でp62あるいはNrf2の発現が欠損する.これらのマウスを,既に作製済のp62-/-、Nrf2-/-、あるいは互いに交配して,p62KI/KI:Nrf2-/-,p62-/-:Nrf2KI/KI,p62KI/KI:Nrf2KI/KIマウスを得た(現在この段階を遂行中である).これらのマウスは,全身でp62およびNrf2遺伝子二重欠損となり,NASHを発症する.平成28年度は,p62,Nrf2の全身二重欠損下において,組織特異的にp62,Nrf2の発現をレスキューするために,上記マウスを組織特異的にCreリコンビナーゼを発現するマウスと交配する.これにより生まれる仔は,Creが発現する組織でのみLoxPで挟まれた転写終結シグナルおよびpolyA付加シグナルが除去され,p62あるいはNrf2の発現がレスキューされる組織特異的ノックインマウスとなる.本研究では,腸管上皮,肝細胞,骨髄系細胞(クッパー細胞),脂肪細胞特異的ノックインマウスを作製するために,それぞれLyz2-Cre,Albumin-Cre,CK19-Cre,aP2-Creマウスを用いる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本学動物資源センターにおいて,Nrf2遺伝子レスキューマウスは順調に作製されている.ただし,マウスの繁殖に時間を要する問題がある.その対処法として,繁殖ケージを増やして繁殖を行なっている.現在,匹数は増えてきており,遺伝子レスキューが出来ているマウスから実験を行う予定である. 研究成果の一部は,国際学会にて成果報告を行った.
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今後の研究の推進方策 |
NASH発症機序に重要な組織を追求するために,DKOマウスの任意の組織・細胞において各遺伝子をレスキューしたマウスを作製し,DKOマウスと形質を比較し,その組織・細胞とNASH発症との関係を明らかにする.一連の研究結果を踏まえて,分子学的機構を解明することにより,どの臓器でどの遺伝子がNASH発症に深く関わっているかを明確にすることができる.
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