研究課題/領域番号 |
26282203
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 馨 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (70215531)
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研究分担者 |
尾張 敏章 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (00292003)
渡辺 隆一 信州大学, 教育学部, 教授 (10115389)
大辻 永 茨城大学, 教育学部, 准教授 (20272099)
八代 一浩 山梨県立大学, 国際政策学部, 教授 (30312177)
岩岡 正博 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40213269)
佐藤 克文 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (50300695)
藤原 章雄 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (60292794)
小林 博樹 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教 (60610649)
中村 和彦 東京大学, 空間情報科学研究センター, 特任研究員 (70707075)
石田 健 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (90192484)
中山 雅哉 東京大学, 情報基盤センター, 准教授 (90217943)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | サイバーフォレスト / 森林 / 自然観察 / インターネット / 環境学習 / モニタリング / フェノロジー / 環境教育 |
研究実績の概要 |
インターネット自然観察サイトとして、従来の6カ所に加えて、本研究で新たな設置環境として想定してた圧倒的原生自然地として以下の2地点にシステムを設置し配信を開始し、運用継続し、自然環境情報の収集を開始した。 岩手県山田町船越大島内オオミズナギドリ営巣地点。ソーラーバッテリーシステムと衛星ネットワークを導入し、ステレオマイク1台とウェブカメラ2台による9月21日よりライブモニタリングデータの配信と蓄積を開始。順調に稼働している。北海道富良野市東京大学北海道演習林内の気象露場にソーラバッテリーと衛星ネットワーク、及びウェブカメラと気象観測装置を各1台を設置し、さらに180m程離れた前山保存林内エゾマツ倒木更新地点まで電源とネットワークを延長してステレオマイク1台とウェブカメラ1台設置した。2014年10月24日よりにライブモニタリングデータの配信と蓄積を開始。冬季冬至後の日照不足の期間が続き、5回ほど電源不足でシステムが停止したが、その後の日照の回復と共に自立的に復旧し順調に稼働している。 上記と平行して、2014年5月にはイギリスで開催されたDigital Conservation Conference でインターネット自然観察サイトを含むサイバーフォレスト研究発表とデモンストレーションを行い、インターネット活用した自然保全活動について情報交換を行った。 2014年12月12日サイバーフォレストシンポジウムを開催し、研究分担者と共に当該年度の進捗状況と来年度の研究内容について検討した。同時に教育関係者と研究者、民間企業及び一般の人を含む参加者に、上記の2カ所を含むインターネット自然観察サイトとその収集中の環境情報について紹介した。これらのライブモニタリング情報を活用した、自然観察学習について議論し、意見交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
圧倒的原生自然地の2カ所について、予定通り当該研究年度内にライブモニタリングシステムを設置し、運用を開始し、継続的に稼働している。無人島や酷寒の北海道富良野の保存林内でのシステム導入には、多くの困難が合ったにもかかわらず実現できたことは、本研究のかなりの部分を達せ下と考えられる。 北海道演習林前山保存林のシステムは、東京大学農学部のフィールドからの遠隔講義システム計画とも連携して進める事ができたが、これにより大学生に対してもインターネット自然観察の機会を提供することを研究の一部として組み込める可能性が高まり、小中学生を対象としている本研究において、想像以上の正解を導くと考えている。 また、当該研究は、海外における市民科学やデジタル技術を活用した自然保護研究と通ずるところもあり、それらについて相互に情報交換ができたことは、最終年度に計画している研究成果の意義と公開についての国際的な兆しを確認できたことも、当初の計画以上の進展を感じている。
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今後の研究の推進方策 |
新たな2カ所のインターネット森林観察サイトのメンテナンスを継続しながら、自然環境情報を収集し、各ライブモニタリング地点における自然観察の知見を収集する。 また、シンポジウムの成果を踏まえ、自然観察授業案の検討と授業実践について現場の小学校教員との連携研究会を実施し、授業案の開発を進める。 課題は、ライブモニタリングサイトの維持費用である。特に商用のインターネットサービスの範囲外の4地点では衛星ネットワークを使っており、その通信費は通常のインターネットサービスの20倍程度なので、これらを維持ながらの研究遂行には、経済的な工夫が必要となる。他の資金を得つつ進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
北海道演習林内のライブモニタリング設備について、本学農学部による電源システムの一部を使えることと成り、物品費に余裕ができたため。
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次年度使用額の使用計画 |
8カ所のライブモニタリング地点で、本研究に必要なデータ収集のために必要となるメンテナンス費用として使用する。
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