研究課題
本研究では、1歳から7 歳の子どもの社会性や行動の発達を評価するための、「幼児版社会性・行動発達評価尺度」の開発を行う。15~20分で評価が可能なものを想定している。その際、我々のこれまでの研究結果から明らかになった、子どもの発達の性差、および、気になる子や発達障害児の性差を考慮して作成する。この研究により、現代の子どもの発達のアンバランスの評価、気になる子への対応やフォロー、発達障害児の早期発見、早期診断、療育の効果、などさまざま点 に活用できることが期待できる。本年度は、1)構成尺度の決定、2)標準化データの収集、3)得点化の方法の検討、4)妥当性の検討として、新版K式発達検査、SM社会生活能力検査、ソーシャルスキル尺度など他の検査との相関の検討、5)性差の詳細な検討、6)成果についての学会発表(小児神経学会・小児保健学会・日本発達障害学会、日本発達心理学会、国際小児神経学会等)などを行った。その結果、「積み木模倣」「道具の操作」「にんぎょう遊び」「共同注意」「絵の指差し」「指示の理解」「生活習慣」「あいさつ」「クイズ(なぞなぞ)」「状況理解」「しりとり」「ストレス場面の対応」「動作模倣」「こころの理論」の課題から構成される幼児版社会性・行動尺度の一定の完成をみた。本研究の今後の課題として、1)不足データの収集、2)発達障害児のデータの収集と適応が可能かどうかの検討、3)継続研究の申請と実用化などがある。また、これまでの成果の学会や論文等で報告として、平成32年度は、日本小児保健学会、国際知的障害・発達障害研究学会、日本発達障害学会を予定している。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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小児内科
巻: 50 ページ: 1389-1393
発達・療育研究
巻: 34 ページ: 7-56