研究課題/領域番号 |
26283008
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
深尾 葉子 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 教授 (20193815)
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研究分担者 |
伊藤 謙 大阪大学, 総合学術博物館, 特任講師(常勤) (00619281)
安冨 歩 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20239768)
山本 健太郎 西日本工業大学, 工学部, 准教授 (40305157)
北島 宣 京都大学, 農学研究科, 名誉教授 (70135549)
宇山 浩 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70203594)
中澤 慶久 大阪大学, 工学研究科, 特任教授(常勤) (70575414)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 黄砂 / 黄土高原 / オルドス / シアノバクテリア / 生態回復 / 乾燥地 / 社会的経済的アプローチ / フレーミング |
研究成果の概要 |
本研究は黄砂発生地域における地表面の表層土壌とその植被を回復するにはどのような人文的社会的な関与が必要か、あるいは何が破壊要因として挙げられるか、を社会・経済両面から多面的に検討しようとしたものである。その結果、これまで考えられているような「植林」プロジェクトや直接的な緑化プランは必ずしも有効とはいえず、間接的で文化的なアプローチや植林よりも土壌表面のコケ類や地衣類、シアノバクテリアなどの有機物生成生物(植物)を回復することのほうが重要である可能性について重要な示唆が得られた。黄砂発生地は単一の生態環境ではなく極めて多様でそれに応じた多面的な方策を講ずることが必要である。
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自由記述の分野 |
地域研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで主として理系の研究者によって担われて来た黄砂研究であるが、現地でフィールドワークを行う地域研究者の視点から、横断領域的に黄砂発生機序にアプローチすることにより、これまでにない領域横断的な視野が開かれた。またその回復過程についても直線的で線形的な緑化プランや植林プロジェクトが持つ硬直性をいかに回避するか、という実践的かつ理論的な知見を得ることができた。これは広く開発プロジェクトや環境保全のためのプロジェクトに応用可能で、グローバルな環境問題に直面する人類が、自らの専門や狭隘な立場にとらわれることなく、より広い視野から考えるための貴重な視点を提示することが可能となった。
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