研究課題/領域番号 |
26283015
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
敷田 麻実 北海道大学, 観光学高等研究センター, 教授 (40308581)
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研究分担者 |
内田 奈芳美 埼玉大学, 経済学部, 准教授 (10424798)
愛甲 哲也 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30261332)
梅本 勝博 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (40114938)
佐々木 雅幸 同志社大学, 経済学部, 教授 (50154000)
湯本 貴和 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70192804)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 生物文化多様性 / 地域再生 / 生物多様性 / レジリアンス / 観光資源 / 生態系保全 |
研究実績の概要 |
本研究のデザインに関する研究会を6月に開き、分野が異なる研究者同士の研究デザインを調整した。ここでは、これまで申請者らが研究してきた「生物文化多様性」の共通理解を再確認した。次に、先行研究・資料調査の分析として、生物文化多様性に関する文献・資料を収集したうえで内容を精査し、データベースを作成した。それを本研究推進のための基礎資料とし、研究グループで共有した。なお、研究会は平成26年度に計3回開催した。研究会ではそれぞれの調査の報告に加え、研究者、NPO関係者、行政担当者、観光関係者などの、事例地の資源利用者と資源保全者を同時に招聘し議論した。 次に、事例研究として、それぞれの分担者が事例調査地を進めた。特に、観光による文化発信で地域アイデンティティを強化するメカニズム分析を行うため、クリエイティブ・シティ政策を進める米国サンタフェ市の現地踏査、市担当者へのヒアリング、文献調査を行った。また、創造都市論の視点から、都市の文化多様性と生物多様性の連関に関して調査分析を進め、伝統工芸を軸に京都と金沢の比較検討を行った。さらに、生物文化多様性の概念的検討を、ユニットとして境界の明確な島嶼をモデルに調査・研究を行なってきた。特に屋久島から奄美群島、沖縄島を経て、八重山群島に至る琉球弧における生物の固有性と文化の多様性に関する調査を行い、世界遺産やユネスコ「人間と生物圏」計画(ユネスコ・エコパーク)などのブランドを活用した地域活性化につなげる提言を行なった。 また、生物文化多様性に関連する国際的認定を受けた地域間の連携に注目し、ユネスコ・生物多様性条約事務局による生物文化多様性共同プログラムのユネスコ側担当官のアナ=パーシック氏をゲストに迎え、各地域の保全活動の事例から、生物多様性と文化多様性の保全について参加者と共に考えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年研究代表者である敷田が入院・手術のために、野外調査や研究の停滞期間が4ヶ月発生したため全体計画に遅れが生じた。なお研究分担者との研究会は順調に開催できたため、全体の研究に過度な遅れはない。また、研究代表は現在回復して研究に従事している。
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今後の研究の推進方策 |
代表研究者は昨年度の手術・入院から回復しているので、今後もこのペースで研究を推進する予定としている。また、遅れている研究については、主に研究代表者によるとりまとめなので、順次回復可能であり、大きな問題とは考えていない。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者が2014年10月に入院手術で研究に遅れを生じたため。昨年研究代表者である敷田が入院・手術のために、野外調査や研究の停滞期間が4ヶ月発生したため。現在は復調している
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次年度使用額の使用計画 |
2015年度及び2016年度で遅れを取りもどして支出予定である。
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