本研究は、世界的に再評価が進められている戦後日本映画(黒澤明、溝口健二、小津安二郎、成瀬巳喜男、市川崑、今村昌平、大島渚、吉田喜重、篠田正浩、羽仁進、松本俊夫、若松孝二、足立正生など)における国際的な流通過程を調査し、上映形態、批評、観客の反応など受容全般の資料を収集、分析するとともに、同時代から近年までの研究動向を理論的、歴史的に検証することで、その全体像を把握することを目的とする。本年度は、代表者および研究分担者が、ドイツ、韓国などで関連の発表をするとともに、明治学院大学にて、アメリカ、フランス、ドイツ、スペイン、中国、台湾などの研究者を招き、北米の映画学会Kinema Clubとの共催で、海外における日本映画研究を主題とした「Japanese Film Studies “Abroad”」を開催した。
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