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2016 年度 実績報告書

観世家のアーカイブの形成と室町期能楽の新研究

研究課題

研究課題/領域番号 26284037
研究機関東京大学

研究代表者

松岡 心平  東京大学, 総合文化研究科, 教授 (70173812)

研究分担者 小川 剛生  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (30295117)
高橋 悠介  慶應義塾大学, 斯道文庫, 准教授 (40551502)
落合 博志  国文学研究資料館, 研究部, 教授 (50224259)
山中 玲子  法政大学, 能楽研究所, 教授 (60240058)
高桑 いづみ  独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 特任研究員 (60249919)
小林 健二  国文学研究資料館, 研究部, 教授 (70141992)
宮本 圭造  法政大学, 能楽研究所, 教授 (70360253)
天野 文雄  京都造形芸術大学, 舞台芸術研究センター, 教授 (90201293)
横山 太郎  跡見学園女子大学, 文学部, 准教授 (90345075)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード国文学
研究実績の概要

(1)観世文庫の書誌調査:観世文庫所蔵能楽関係資料のデジタル・アーカイブ「観世アーカイブ」を拡充するため、観世文庫において数日間にわたる原本調査を4回にわたって行った(平成28年5月21日~23日、8月23日~26日、12月26日~28日、平成29年2月1日~3日)。この原本調査により、撮影したデジタル画像に基づいて作成していた資料解題を見直し、新たな書誌情報を加え、その結果を文献データベースに統合した。
(2)観世宗節に関する研究会の開催:上記の原本調査にあわせて、平成28年8月24日(第一回)と同年12月8日(第二回)、七世観世大夫宗節に関する研究会を観世文庫において開催した。観世宗節は、世阿弥伝書の多くを書写するなど、観世家のアーカイブの形成を考える上でも重要な大夫である。初回は長田あかね(研究協力者)が「観世宗節の演技・演出は、どのように伝わったのか―『岡家本江戸初期能型付』に記された宗節関係記事をめぐって」と題して、二回目は中尾薫(研究協力者)が「名刀観世正宗と宗節」と題して研究発表を行い、参加者の間で意見を交換した。また、平成28年5月の能楽学会での天野文雄による研究発表「弘治三年の駿府の「観世大夫」は宗節か―戦国期における大和四座の動向望見―」も、平成27年の本研究会での報告と関わる成果である。
(3)室町期重要資料の伝書翻刻:観世宗節が書写した世阿弥伝書をはじめとした能楽伝書の一部について、前年に引き続き翻刻データの作成を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画に特段の問題は生じておらず、順調に進行している。

今後の研究の推進方策

観世文庫の書誌調査は研究期間全体を通して継続し、文献データベースの拡充につとめる。

次年度使用額が生じた理由

次年度に予定されている予算が2016年度に比べ少ない一方、定期的に調査を行っていく必要もあるため、一部を次年度の調査のために繰り越すこととした。

次年度使用額の使用計画

主に次年度の調査謝金に使用する予定である。

  • 研究成果

    (18件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 翁―古くて新しい超越性の誕生2017

    • 著者名/発表者名
      松岡心平
    • 雑誌名

      『現代思想』

      巻: 45-2 ページ: 47-53

  • [雑誌論文] 阿古屋松、木と神と人は出会う2017

    • 著者名/発表者名
      松岡心平
    • 雑誌名

      『国立能楽堂』

      巻: 403 ページ: 25-28

  • [雑誌論文] 民衆化の行方─「伝統芸能」以前の大正能楽2017

    • 著者名/発表者名
      横山太郎
    • 雑誌名

      『近代日本と能楽』(法政大学能楽研究所)

      巻: - ページ: 119-131

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 金春禅竹の信仰圏と翁論―『明宿集』を中心に2017

    • 著者名/発表者名
      高橋悠介
    • 雑誌名

      『能楽研究叢書7 金春家文書の世界―文書が語る金春家の歩み』(法政大学能楽研究所)

      巻: - ページ: 33-59

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 一休と能2016

    • 著者名/発表者名
      松岡心平
    • 雑誌名

      『禅文化』

      巻: 241 ページ: 32-48

  • [雑誌論文] 翁の宗教的性格-荒神としての父尉2016

    • 著者名/発表者名
      松岡心平
    • 雑誌名

      『能と狂言』

      巻: 14 ページ: 44-50

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「遊行柳」をめぐる断章─生命の循環と復興と─2016

    • 著者名/発表者名
      松岡心平
    • 雑誌名

      『観世』

      巻: 83-9 ページ: 24-31

  • [雑誌論文] 能の亡霊と魂魄2016

    • 著者名/発表者名
      高橋悠介
    • 雑誌名

      『能と狂言』

      巻: 14 ページ: 30-43

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 謡用語の表記ー上歌・序・上ハなどー2016

    • 著者名/発表者名
      高桑いづみ
    • 雑誌名

      『銕仙』

      巻: 343 ページ: 4-5

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 観世文庫の文書87 移之譜(替之譜)2016

    • 著者名/発表者名
      高桑いづみ
    • 雑誌名

      『観世』

      巻: 83-6 ページ: 1-1

  • [雑誌論文] 観世文庫の文書89 御当家細川家御代々次第2016

    • 著者名/発表者名
      小川剛生
    • 雑誌名

      『観世』

      巻: 83-8 ページ: 1-1

  • [雑誌論文] 観世文庫の文書90 「板敷山」型付2016

    • 著者名/発表者名
      横山太郎
    • 雑誌名

      『観世』

      巻: 83-9 ページ: 1-1

  • [学会発表] 神仏習合とは何か―翁・荒神・後戸の視角から―2016

    • 著者名/発表者名
      松岡心平
    • 学会等名
      日本仏教綜合研究学会
    • 発表場所
      大正大学1号館2階大会議室(東京都豊島区西巣鴨)
    • 年月日
      2016-12-11
    • 招待講演
  • [学会発表] 室町期の武士と『源氏物語』2016

    • 著者名/発表者名
      小川剛生
    • 学会等名
      能楽学会
    • 発表場所
      早稲田大学大隈小講堂(東京都新宿区)
    • 年月日
      2016-05-14
  • [学会発表] 弘治三年の駿府の「観世大夫」は宗節か―戦国期における大和四座の動向望見―2016

    • 著者名/発表者名
      天野文雄
    • 学会等名
      能楽学会
    • 発表場所
      早稲田大学大隈小講堂(東京都新宿区)
    • 年月日
      2016-05-14
  • [学会発表] 大徳寺文書中の能役者の記録2016

    • 著者名/発表者名
      江口文恵
    • 学会等名
      能楽学会
    • 発表場所
      早稲田大学大隈小講堂(東京都新宿区)
    • 年月日
      2016-05-14
  • [図書] 史料纂集『迎陽記 第二』2016

    • 著者名/発表者名
      小川剛生
    • 総ページ数
      300頁
    • 出版者
      八木書店
  • [備考] 観世アーカイブ

    • URL

      http://gazo.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/kanzegazo/

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公開日: 2018-01-16  

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