研究課題/領域番号 |
26284052
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
三宅 晶子 千葉大学, 普遍教育センター, 教授 (50157608)
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研究分担者 |
橋本 雄一 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (30305403)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 文化的記憶 / コロニアル / 青島 / 烟台 |
研究実績の概要 |
○2014年4-7月: 青島・烟台の歴史的背景について、以下の先行研究をもとに研究基盤を共有した。ヴォルフガング・バウアー『植民都市青島1914-1931日・独・中政治経済の結節点』昭和堂、2007./浅田進史『ドイツ統治下の青島 経済的自由主義と植民地社会秩序』東京大学出版会、2011./青島市档案館編『青島地図』山東省地図出版社 2002年/Hans Georg Prager:Tsingtau/Qingdao. Deutsches Erbe in China. Graz:Aares Verlag,2012. ○ベンヤミン『1900年頃のベルリンの幼年時代』の戦勝記念塔の描写を分析することによって、ドイツ帝国における戦争の記憶について考察した。 ○2014年7月15日:科研「青島・烟台をめぐるドイツ・日本・中国の「文化的記憶」研究会開催(於千葉大学)魯東大学・烟台大学の研究者らが参加 ○2015年3月14-22日烟台・青島調査:三宅は烟台大学文学院を訪問し、李文哲氏と研究打ち合わせを行い、千葉大学文学部との研究交流協定を締結した。また、橋本雄一准教授とともに魯東大学文学院を訪問し、朴銀姫氏らと研究打ち合わせを行った。その後、以下の調査を行った。1)烟台建築調査:イギリス領事館、アメリカ領事館、デンマーク領事館、連合教堂、日本領事館、日本軍兵営、ドイツ郵便局、中国郵便局、ノルウェー領事館等2)烟台档案局にて文献調査:『芝罘日報』閲覧・撮影、3)日本軍の記憶調査・証言者インタビュー 4)青島建築調査:総督府、総督邸、郵便局、青島駅、警察署、教会、ドイツ監獄博物館、ホテル・プリンツ・ハインリヒ、天主教堂、イギリス領事館邸、デンマーク領事館、バークレー銀行、青島中学校、高等女子学校、横浜正金銀行、大連汽船、三井物産、三菱銀行、青島取引所、青島神社跡調査。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究協力者の須藤温子氏が、出産後育児休暇に入ったため、烟台・青島調査に参加することができなかったが、研究は全体として順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
ドイツにおける青島研究についての調査を行う。ドイツの文献としては、以下のものを調査し、その後、ドイツで調査を行う。:Ausstellung Tsingtau im Deutschen Historischen Museum 1998/Wolfgang Bauer:Tsingtau 1914 bis 1931: Japanische Herrschaft, Wirtschaftliche Entwicklung und die Rueckkehr der deutschen Kaufleute.2000./文学に現れた青島・膠州・中国、同時代の文学作品:KarlMay: Der Kiang-lu./ Karl May: Kong-Kheou. /Paul Lindenberg: Fritz Vogelsang. Abenteuer eines deutschen Schiffsjungen in Kiautschou, Berlin 1899./Gunther Plueschow:Die Abenteuer des Fliegers von Tsingtau. Berlin, 1916./ Otto von Gottberg:Die Helden von Tsingtau./Bertolt Brecht: Der Tsingtaosoldat./文学研究:Weijian Liu: Kuluturelle Exklusion und Identitaetsentgrenzung.Zur Darstellung Chinas in der deutschen Literatur.Bern:Peter Lang, 2007./女性研究:Marianne Bechhaus-Gerst, Mechthild Leutner:Frauen in den deutschen Kolonien. Berlin:Christoph Links Verlag, 2009. 青島と大連の交通・交流について研究調査する。 アジア歴史資料センターにて文献調査
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次年度使用額が生じた理由 |
・千葉大学では、平成27年度よりマイクロソフト社との総合契約締結により、Office等の製品が使用可能になるため、PC購入を次年度に回した。 ・当初の計画では、3名で中国調査を行う予定であったが、1名が産休・育児休暇に入ったため、調査の期間・規模等を縮小した。
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次年度使用額の使用計画 |
・今年度、PCを購入する。 ・今年度計画しているドイツ調査・中国調査で使用する。
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