研究課題
本研究は南アジア諸言語の文法記述研究を言語類型論的視点からおこなうものである。本年度も、それぞれがターゲットとなる言語に関する記述研究をおこなった。研究代表者の長田はムンダ語を対象とし、大西はベンガル語、高橋はキナウル語、児玉はテルグ語、桐生はメチェ(ボド)語をそれぞれ対象として、文法記述研究をおこなった。長田は11月21日から12月27日まで、言語類型論の世界的権威であるオーストラリア国立大学のニコラス・エヴァンズ教授の下、ムンダ語記述文法の、とくにExpressivesに関する研究をおこない、その辞書を編纂すべく、研究を進めた。3月にはインド・プーナにあるデカン大学で開催されたムンダ言語学に関する国際セミナーで、その成果の一部を発表した。2017年度末を目途に、Expressives辞書を編纂する予定である。大西はベンガル語の記述文法作成に向けて、科研メンバーの前で成果発表を行った。とくに、これまでの記述文法では、あまり注目されていないベンガル語のExpressivesに関する調査研究がかなりの成果をあげており、その一部は『言語記述論集』に掲載した。文法の概略についても、鋭意努力を重ね、現在およそ8割の記述を終え、ベンガル語記述文法として、本年度中に成果をまとめる予定である。高橋はキナウル語の文法記述を目指して、12月にキナウル語の調査を行った。児玉、桐生もそれぞれ文法記述を目指して、調査を行った。それぞれの記述文法については大西の記述文法が本年度中、また、長田が来年度中を目途に完成される予定である。なお、本科研の成果として、インドのマノハル出版社より、Language Atlas of South Asiaを出版した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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