研究課題/領域番号 |
26284083
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
村田 久美子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10229990)
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研究分担者 |
矢野 安剛 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 名誉教授 (00130857)
飯野 公一 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (50296399)
寺内 一 高千穂大学, 商学部, 教授 (50307146)
小中原 麻友 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (80580703)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 応用言語学 / ELF / 英語教育 / ESP / 社会言語学 |
研究実績の概要 |
H28年度は11月11,12日に、ヘルシンキ大学モーラネン教授、ストックホルム大学クテイバ教授を招聘、ELFライテイングに焦点をあて第6回早稲田ELF国際ワークショップを開催した。2日目パネルでは上述の2名を指定討論者に招き、学術分野でのELFライテイング評価のあり方への理解を深める為、国際誌編集経験のある京都大学スチュワート准教授、中京大学ダンジェロウ教授に国際誌の編集方針、早稲田大学ライテイングセンター長佐渡島沙織教授にライテイング指導の在り方を紹介して頂いた後、活発な討論が行われた。個人発表も充実、ELF研究への興味と裾野の広がりが更に実感できた。12月には海外共同研究者の久保田竜子教授を招き、第11回ワークショップ、H29年2月には第2回EMI-ELF ワークショップも開催、EMIをELFの視点から検討する試みに興味を示す研究者も確実に増え、活発な意見交換ができた。 H28年6月にはWaseda Working Papers in ELF第5巻も発行、掲載論文は高く評価され、第1~4巻と共に国内外ELF研究者の貴重な参考文献となっている。またWorking Papers 3,4と5巻の一部を中心に編集本の企画も進行中である。 実態調査では、高等教育現場で数回に亘り学生インタビューを実施、授業録画も更に追加、分析結果の一部をH28年6月のスペインでの第9回ELF国際学会と9月のJACET国際大会で村田・飯野・小中原が発表した。ビジネス現場ではアンケート調査とインタビューを実施、成果の一部を11月の国際ワークショップで小中原・村田・飯野で発表、ビジネスインタラクションデータ収集については寺内を中心に協力可能者と調整中である。一連の研究成果は現在Waseda Working Papers in ELF第6巻 として出版準備中である(6月末刊行予定)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画は概ね順調で、高等教育では更に授業録画やインタビューを実施し、そのデータ分析も順調に進み、その結果を随時国際学会等でも発表してい社会言語学る。またH28年度もEMIに関するアンケート調査を教員、学生対象に実施、H28年度に実施されたカリキュラム改革などの効果がデータに一部反映されていることが判明したりの、興味深い結果が得られ、研究に新たな側面を加えている。一方、ビジネスELFの分野でもH28年度はアンケート調査、インタビューを実施、この結果の一部を、第6回ELF国際ワークショップ及び第2回EMI-ELFワークショップで発表した。ただ実際のビジネスインタラクションのデータの録画は関係者の調整が難しく、現在再調整中で、H29年度はビジネスパースン向けのアンケートとインタビューのさらなる実施に加え、ビジネスインタラクションのデータ収集、分析もする予定である。
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今後の研究の推進方策 |
高等教育現場ではH29年度も留学前後の学生インタビューデータ収集を継続すると同時に、授業の参与観察、録画も追加、またアンケートではカリキュラム改革後のEMIに関する学生の意識の変化を見るために特にEMIコースの学生を対象としたアンケート追加調査と、ビジネスピーピルへのアンケート調査とインタビューも年代別による意識の変化を観察するために追加実施予定である。また、この分野の理解の深化に更に貢献する為に、引き続きワークショップの開催、Working Papersの発行等で研究結果を広く報告、還元、また、現在準備中の国際的出版社からの本の刊行も進める予定である。これにより、国内外の研究者、行政、企業等、数多くの方が情報に更にアクセスし易くする。 ビジネス現場での調査ではアンケート調査、インタビューと録音でデータを有機的に統合させ分析を進める予定である。
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